三冊の本を購入して読んでいる。先号記事の末尾に追記のように書いていたのだが、新たにスレッドを立てた方が良かろうと考えて、別記事とする。
『株式会社化する日本 (詩想社新書)』 内田 樹、鳩山 友紀夫、木村 朗三氏の鼎談という惹句に惹かれた。「永続敗戦論」に繋がる話が多くて、読み進むにつれて暗然とする。何よりも鳩山由起夫氏についての世評というか(悪意に満ちた)報道が、如何にいい加減なものであるのかを再認識させる。「普天間基地の移転先は辺野古ではなく国外なのであり、最低でも県外なのだ」と再認識させられる。
『思いつきで世界は進む』 「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと(橋本 治 著) 不明にしてというか寡聞にしてというか著者の存在を知らなかった。亡くなって初めて、遺作で著者を知った。 2014/07から2018/08までのあいだにPR誌「ちくま」に掲載された時評集である。
ウイットに富む警句が多いが、そんななかの一つがこれである。「写真を撮る」という行為が「被写体となるものを我がものとする」というような欲望丸出しの行為だから、やなの。スマホのカメラを突き出してウロチョロする老若男女について言う橋本治評である。橋本氏を知ったのは内田樹氏の追悼記事を読んだからである。
『日本人にとって聖地とは何か』「多年、聖地巡礼を実践してきた内田樹と釈徹宗が、3名の碩学と争った聖地論争」という惹句にひかれて購入するが、未だ届かない。
春は物憂い。来る春でこれだけ物憂いのだから、往く春は如何なものであろうか。様々なことというのでなく、様々な人を思い出す桜なのである。過ぎてしまい、もう戻ることもなく再び往くこともない。私の周りにいた様々な人々が過ぎてしまった。ただそれだけのことである。
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