岐阜県士協会声明

 昨日、10/15/2000午後7時より、(協)岐阜県不動産調査センター会議
室にて、(社)岐阜県不動産鑑定士協会は共同記者会見を行いました。
後記の声明文を発表し、各社の質問にお応えしました。
 その会見を受けて書かれた本日の各社朝刊記事は概ね事実に即し、士
協会並びに固定資産税標準宅地評価の実務遂行経緯にも理解ある記事だ
と思います。
以下は士協会の声明文全文です ———
岐阜県民の皆様へ
平成12年10月15日
(社)岐阜県不動産鑑定士協会
 鑑定評価業務のなかで、士協会が直接的間接的に関与してきた或いは
関与しようとしている業務は、「公的評価」と総称される分野です。一
つは地価公示であり、地価調査であり、相続税路線価標準地評価であり、
そして固定資産税標準宅地評価であります。
 前三者は、法に基づく業務であったり、二者しか存在しない相対契約
であったりします。ところが、固定資産税標準宅地評価業務は些か様相
を異にします。
 固定資産税標準宅地評価業務は基本的に市町村と個々の鑑定事務所と
の委任契約 (業務委託契約)行為であります。そこに、鑑定事務所が加
入する団体が介入することは、慎重に運ばねばならないと考えておりま
す。
 このことは、市町村の税務課以外の業務、例えば道路用地や学校用地
の鑑定評価委嘱契約、或いは遊休地の売却処分に伴う鑑定評価の依頼等
を考えてみればよく判るものです。
 固定資産税標準宅地評価は全市町村一斉一括依頼であることと、仕様
が共通であることを除けば、一般の鑑定評価業務依頼と契約行為として
は大きな差がないものと考えることが可能だと思います。固定資産税標
準宅地評価が地価公示と同じように、それ以上に直接的に国民生活に大
きな影響をもたらす公的評価であり公益的使命を有することは論を待ち
ません。
 したがって、全市町村の価格均衡の検討や、評価の目的使命からすれ
ば山間遠隔地や離島に於いても同質の鑑定評価水準が維持されなければ
ならないと考えられます。
 前述の公的評価なるものは、国民経済的に云えば低廉代価にて提供さ
れることが望ましいことは云うまでもありません。しかし、報酬額の多
寡にも増して要請されるものは評価書の内容であり、全市町村の評価額
の適正さと公平さを維持することであろうと考えます。
 平12固評契約は、市町村と「鑑定評価に関する業務委託契約」を締
結しておりますが、これは従来型標準約款に基づくものであり、評価業
務を「行政側が委嘱する評価員」に執行させる責任と、評価員に代わっ
て報酬の授受を契約するものであります。
 不動産鑑定士が委嘱を希望する市町村の数は、7市町村程度としたの
は事実です。しかし、評価地点数、合計受託報酬額については何の要請
もしていません。希望市町村数7市町村程度としたことについては、後
述の合理的理由があり、直ちに自由競争を制約するものとは考えられま
せん。
 営業自粛要請通達が話題になっているようですが、当時は明確な基本
方針も示されていない状況下にあり、平12固定資産税標準宅地評価業
務を如何に執行してゆくかの判断に迷う時期でした。ですから混乱を避
けるためにも暫くの間は市町村訪問自粛を要請したことが、直ちに自由
競争を制約することにつながるとは考えておりません。
 希望市町村数は7市町村程度としたことについて、その理由を述べま
す。固評業務は長期間業務であり、病気・事故・最悪死亡等の不測の事
態の発生が予想されます。その場合に、包括契約者である士協会は業務
遂行責任を負うものであるが、著しく偏った担当市町村数或いは担当地
点数を抱える評価員の代替には困難さが予想されます。つまり、代替者
への負担が過重になります。
 受託報酬について、法に抵触するような行為を行った事実は認められ
ませんが、最終業務遂行責任を負う士協会として、業務の円滑な完成を
期すことが重要であり、正当に積算した報酬額見積書の発行は当然と考
えます。同時に包括契約上、士協会は業務履行遅滞又は履行不能に伴う
損害賠償責任も負っています。
 他にも山間僻地の業務を士協会として遂行する責任の達成・業務の公
益性、社会的公平さの実現のために必要と認められる要請、誘導を行う
ことは、公益的見地からして当然の行為であり、法の趣旨と社会的公平
さの見地からすれば逸脱するものとは考えられません。専門職業家であ
る士協会としては、ひたすら公取委の事実と実態に基づいた判断を待っ
て適正な対応をしたい考えております。
最後になりましたが、今回の記事で、県民の皆様、ご信頼いただいてい
る市町村及び関係官庁にご心配をお掛けすることをお詫び申し上げます。
 以上

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