六本木ヒルズの光と影

【只管打座・・六本木ヒルズの光と影・・03.07.03】
 久しぶりに所用で上京しました。上京のついでに今が旬の2003年問題発振地
を三カ所訪ねてきました。その規模と未来都市振りに圧倒されて、ほとんどお上りさん状態の(事実、おのぼりさんですが)一日でした。
 新幹線品川新駅、六本木ヒルズ、汐留シオサイトの三カ所ですが、それぞれ
について詳しくはサイトに任せます。
巡り歩いて思いましたのは、スターウオーズ的な都市景観とその周辺のターミ
ネーター・スリー的な猥雑な旧景観の対比に光と影を連想したことです。
 テレ朝や日テレ、電通などの著名企業が移転してくることにより、ドミノ現
象が引き起こされて2003年問題が深刻化して行くのでしょう。
 開発に十年以上の長期間を要することからやむを得ないとはいえ、デフレが
進む中での新都市空間の開業は東京の溢れる活力を示すものなのか、それとも
マンモスの末裔につながることなのかと、鄙からの旅人は沛然たる都市騒音の
なかで、少しうらやましくもあり、空恐ろしくも感じたことです。
品川駅東口開発の全貌
http://www.sicity.co.jp/e/e.html
汐留シオサイト
http://www.date-navi.com/shiodome/
森ビル・六本木ヒルズ
http://www.mori.co.jp/business/roppongi/
 六本木ヒルズでは、最上階の森アーツセンターを訪ねました。
此処でオープン記念の世界都市景観展が開催されており、そのジオラマ(都市
模型)は、一見の価値有りとメーリングリストで紹介されていましたから、
鉄道ジオラマ造りの参考にでもと思い訪れたのですが、結構なものでした。
 21世紀の都市づくりをテーマに、今日のロンドン・パリ・フランクフルト・
ベルリン・シカゴ・ニューヨーク・上海そして東京の8都市について、都市模
型や写真・映像などを通じて展示されています。
http://www.roppongihills.com/jp/events/detail_001/index.html
 なかでも、ニューヨークと東京は圧巻でして、特に東京は山手線内側エリア
をほぼカバーする1/1000スケールの8m×10mサイズの模型が展示されています。
 透明ガラスのプロムナードから全体を俯瞰できるのですが、プロムナード中
央のガラス越し足元はちょうど皇居上空でして、時代が異なれば不敬罪で逮捕
だなと想いながら、鄙鳥の眼で東京を眺めてきました。
 都市展は、9/21まで展示されています。百聞は一見に如かずですから一度御
覧になるとよいでしょう。並行してヒルズ開発の経緯や、東京の静脈(河川)ス
ライドなどの展示がありますし、池波正太郎の世界が好きな方には江戸古地図
の展示も興味がわくでしょう。
 夜は一時の賑わいが治まったであろうお台場に向かい、お台場からベイエリ
ア夜景を眺めました。林立する高層ビル屋上に設置される多数の赤い警告灯点
滅は不細工ですが、それでも活力ある夜景は、不景気など何処のことやらと想
い、今夏にあるかもしれない東京大停電を夢想したりして楽しみました。
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・
 すっかり鄙人の茫猿は、東京の人いきれと騒音と階段の昇り降りに草臥れて
しまい、小田原を過ぎたあたりで緑に出会うとほっとしたことです。
 鄙に戻りましたら、こんな匿名の手紙が届いていました。
匿名中傷文など無視すればよいのでしょうが、実に巧妙に作られた中傷文です
から、全文を掲載してみます。一読して、敬意を表し忠告を行っているようで
すが、忠告するフリの影に(匿名がくせ者です)実はありったけの罵倒を浴びせ
ているという狡猾なやり方に感心します。とかくこの世の中、油断も隙もおけない。
『前略 いつもいつも精力的な発言、行動には敬意を表しています。
たぶんいろいろな声が届いていると思いますが、聞いて下さい。
いい悪いは別にして記念事業のあたりから「岐阜のフセイン」と陰口がながれ
ていますので・・・・・。大変残念です。
 いつも、いつも一発の打ち上げ花火屋、総論のみ、とか「フィニッシュが出
来ない」とか色々周囲は騒がしいことです。
 そんな噂を気にしない「鈍感さをふるまう度量」がスゴイといつも敬意を表
しています。こんなに一生懸命やるのに何故みんなが評価しないのか本当に不
思議です。一度死んだふりをして一年ぐらいなんにも発言しなかったらどうで
しょうか。』
 匿名子は、茫猿が真に受けて口を噤むのを期待して、口元に冷ややかな笑いをしのばせている。そんな悪意を感じます。
 なかで、どうにも気になるのは「鈍感さをふるまう度量」という表現でして「鈍感に振る舞う糞度胸」とでも言った方がましな様に思いますがね。
 それからもう一つ、茫猿は他者の評価を意識したり期待したりして、何かを
為したことは一度も只の一度もありません。いつも自分の為、自分だけの為にと思っています。
 とんでもない「増上慢め」とお受け取り頂いて結構ですが、「情報はよく発
信する者、よく受信する。」、「富士は裾野の広さ故に高し。」、「人は孤為
らず、支えられて在り。」などと、茫猿は思い定めています。

関連の記事


カテゴリー: 只管打座の日々 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください