さはさりながら、現実は

 鑑定協会の枢要な地位にある方々から「さはさりながら、でも現実は」というお嘆きを昨日も一昨日も伺いました。新スキームも士協会ネットワーク構築も日暮れて道遠しという状況だと異口同音に仰有います。
 新スキームもネットワーク構築についても、要するに「面倒くさい、新しいことは着手したくない、今のままでよい。資金もない、人もいない、パワーもない。」と云う方々が少なくないようです。


 ですが、地価公示評価員を取り巻く状況はとっくに変わっているのでして、「H19地価公示仕様書」の第2請負業務、二項他には以下の記述があります。
地価公示仕様書第2、二項
 土地鑑定委員会の行う土地取引状況調査に必要な業務を行うこと。
同、第9 土地鑑定委員会の行う土地取引状況調査
一 第2第二号に定める土地鑑定委員会の行う土地取引状況調査は、別に定める「取引事例アンケート調査の実施について」により行われるものであること。
二 調査に当たっては、監督職員の指示する資料を用いて、個人情報の保護に十分配慮し、保管・回収・整理を行うこと。
三 第一号の調査の調査結果の整理方法については監督職員の指示に従うこと。
第12 コンピュータによる各資料の作成等
(中略)
七 コンピュータによる各書式、各調書及び各資料等について磁気媒体で授受を行う場合には、監督職員の指示に従い、暗号化等による情報漏洩防止策を講じること。 
 この仕様書はH20地価公示に於いても踏襲されるでしょう。第12第七項はさらに強化されたり、別の仕様が加えられるかもしれません。加えられることがあって然るべきとも考えます。
 こういった背景や客観情勢を考慮すれば、些か荒っぽい表現だけれど、この仕様書が不満であれば「地価公示評価員受託を希望しなければよかろう」というのが、結論なのではないでしょうか。不満を抱えながら不承々々の参加であれば事故の遠因になるとも云えます。

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