茅屋雪景に思うこと

 今朝はこの冬初めて茅屋も薄っすらと雪化粧しました。

 道路はとくに積雪もないし、まだ地価公示作業も終えていないから事務所に向かったのですが、その道すがら興味深いものに出会いました。


 寒風の吹きすさぶ中をトラックの荷台に数人が乗り、道路に凍結防止剤をまいているのです。見れば、茫猿もよく知る地元の建設業者です。 合理化や予算削減から地方の地場土木建設業者が苦境に陥っているのは、かねてから報道されていることです。
 しかし、地震や洪水などの災害時に、大型重機やダンプカーを保有しオペレーターも雇用する地場土木建設業者が大きな力になることは、以外と知られていません。なにも災害時だけでなく降雪地域では冬場の除雪作業は、地場土木建設業者が大きな頼りであることは事実です。 合理化の進展はこういった急場の助っ人を無くしつつあるのです。
 なにも凍結防止剤散布に限らず、昨今の派遣切り騒動も、企業経営から無駄を無くす、合理化を進めるという施策のもたらしたものであることは紛れもない事実でしょう。 トヨタのカンバン方式はトヨタにとっては在庫を持たないと云う合理的な生産方式であるが、下請けは常時配送を求められ、道路は渋滞を招くという、まさに内部(トヨタ)経済、外部(下請け、社会)不経済の仕組みです。 スーパーやコンビニも似たようなことが云えます。 郊外型スーパーストアやバックヤードの小さいコンビニエンス(便利)ストアはその一面では、町場から商店街を無くして配送コストを高め、高齢化の進む社会にインコンビニエンス(不便)をもたらしています。 
 社会に存在する様々な無駄を無くすことは、短期的あるいは企業的には合理的であり、生産性の向上といえるのでしょうが、長期的にはあるいは広く社会全体としては、社会の余裕(車のハンドルのアソビに例えられるでしょう)を無くすことであり、外部不経済化の助長に過ぎないのかもしれません。
 何よりも内需型産業の多くは、合理化追求や生産性向上よりも、ゆとりある経営が求められるものであり、平常時だけでなく非常時への備えが肝要なのではないでしょうか。
農林漁業、医療、介護、鉄道交通、道路交通、日常品販売などなど、一つ一つにコスト削減が優先され余裕がなくなる事態を想像するまでもないことです。 内需型産業の生産性向上という美名に騙されてはならないのです。 コンピュータシステムでも同じことが云えます。 ひたすら合理化やコスト削減のみを追求して冗長化をないがしろにしますと、サーバダウンなどのトラブルに見舞われます。
 社会システムの冗長化コストという保険費用を意識せざるを得ない時代に、今や在るのだと思わされる「今朝の凍結防止剤散布作業」でした。
『追伸』 今朝の中日新聞は最新の世論調査結果を伝えている。 定額給付金に賛成しない回答者が70%を超えたという。 バラマキ人気取り政策に否定的な国民の良識は健在であると云えるのであり、茫猿はホットするのである。

 記事は、「「2兆円の財源を優先的に使うべき政策」の回答では、定額給付金は3・3%と最少。「年金・医療など社会保障」42・0%が最多で、次いで雇用対策26・3%、減税11・2%、少子化対策10・7%、公共事業4・5%の順だった。」と伝える。

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