富山市電&地鉄立山線

2012.11.18 北陸ローカル鉄道・時刻表のない旅も三日目である。天候は前日ほど強くはないが、この日も雨模様である。 この旅は福井市で開かれた四県協に出席するのが主目的だったが、三日間の日程のうち半日だけが四県協で残りは鉄道踏破であれば、どちらが主でどちらが従なのか判らなくなる。 でも越前セイコガニ、越前オロシ蕎麦、そして前夜は富山湾鮨に巡り楽しめたのだから、グルメ旅とも云えるのである。

先ずは朝一番に地鉄市内線に乗車するのである。写真は富山駅前にて、旧型電車とセントラムが雨の朝早くに離合する風景である。

富山駅前から南富山駅へ向かうのだが、撮影ポイントを探して環状線・国際会議場前に行き、富山城を背景に撮ったのがこの写真である。環状線は単線一方通行路線でセントラムが運行されている。 城を背景に走る市電(松山、熊本、岡山など)を見るたびに、岐阜城を背景に走っていた岐阜市内電車を思い出す。

次にやってくる電車を待つのがもどかしいから、電停二区間ほどを歩いて荒町電停にゆき、南富山行き電車に乗車する。写真は終着南富山駅。

南富山駅からは接続する地鉄不二越・上滝線に乗り岩峅寺(いわくらじ)駅に向かうこととする。 岩峅寺駅では立山線に乗ってみようというのである。 この日の行程で迷ったのが本線で宇奈月温泉に向かうか、立山線に乗るのかである。 どちらに向かったとしても雨降りでは立山も黒部も多くは期待できない。 それに少し体調を崩し気味であることを考えて、無難な立山線を選んだのだが、これが大正解だったということは後にして、先ずは岩峅寺駅である。 写真は農村地域のなかにある岩峅寺駅にて、南富山駅から乗車してきた不二越・上滝線の電車である。

立山駅へ向かう電車を待っていたところ、やってきたのは岩峅寺駅には停車しないはずの観光特急アルプス号である。見覚えのあるデザインの車内に、後ほど調べたら三角線富士登山鉄道と同じく水戸岡鋭治氏のデザインである。 写真は席券が必要なサロンカーにて、アテンダント嬢を撮らせていただいたもの。 良い笑顔をいただいた。 サロンカー有料席券は岩峅寺駅から立山駅までの乗車時間が短いので買わなかったけれど、一般席も結構な雰囲気で、思わぬ幸運な時間を楽しませていただき、立山線を選んだのは大正解でした。

立山駅に着いたアルプス・エキスプレス。 元々の車体は、西武のレッドアロー号である。 積雪でシーズンオフ入り直前の立山駅は閑散としている。

立山駅の案内所で伺ったら、アルペンルート・ケーブルカーは工事運休中で代行バスが運行されているが、昨夜からの降雪を除雪中であり午後にならなければ運行開始するかどうかも判らないと言う。 防寒対策をしてきていないから、そんな雪景色を眺めにゆくわけにもゆかない。 運行開始を待っている人たちは皆、真冬仕度で、美女平などでの泊まり予定の人たちだという。

《今から思えば、案内所の人たちは茫猿の格好を見て、何を考えているのだろうかと怪訝そうな顔をしていたように思う。 美女平に着いても寒くて外へは出られませんよとも言っていた。 遭難事故が怖いから、バスの外には出しませんよということかもしれない。》 そこで立山駅付近を眺めてから、富山駅へ戻ることとする。
写真は立山駅と駅付近の光景。 (注)立山駅付近をGoogle Mapで検索するには、Google Mapを開いて座標値「36.583279,137.444947」をコピー&ペーストして下さい。



戻り着いた富山地方鉄道・電鉄富山駅。

電鉄富山駅に戻ったのは何時頃だったろうか、岐阜羽島に帰り着いた時刻から逆算すれば12時前後だったろうと思われる。(この頃は体調最悪で、メモもとっていないし、記録写真もバッテリー残存量が不安で撮っていない。)

富山市内で乗り残しているのは、富山ライトレール・ポートラムである。 以前に乗車経験はあるが、駅前で写真だけでも撮っておこうと長い地下通路を喘ぎながらポートラム停車場に向かう。ポートラム三景である。 アイトラム(万葉線)、セントラム(市内線)、ポートラムと愛称は様々だが、いずれも富山県内に運行されている同型同規格の新潟トランシス社製2車体連接LRV(超低床電車)で、次世代型バリアフリータイプの市内電車である。

           

富山駅でマス寿司と蕪寿司(蕪のあいだにマスをはさみ麹で漬けたナレ寿司、寿司というよりも、蕪とマスの漬物である。)を買い求め13:06発のしらさぎに乗り、米原にて新幹線乗換で岐阜羽島駅に着いたのが16:09。 鄙の陋宅まで十分ほどと近いのが、こんなにも有り難いと思ったことはありませんでした。 帰宅するや風邪薬を飲んで倒れるように寝込んだことです。

旅の後半は雨模様と体調不良に悩まされましたが、立山アルプス号にも乗れたし、富山新港などでは接続幸運にも恵まれたし、まずまずの北陸ローカル鉄道の旅ではございました。 《随分と駆け足で雑な記事で申し訳ない。 新スキーム改善委員会などが終わったら、読み直して推敲してみます。このままかもしれませんが。》

ところで、南富山駅でとても興味あるポスターを見かけた。 鹿児島市では市電運行100周年を記念して、12月1日から観光レトロ電車の運行を開始するということである。 年内はとても無理だが、来春には鹿児島へ行き、観光レトロ電車と日本最南端の駅を訪れてみたいと思うのである。

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