老いを描く四作品

1/14から1/17にかけて BS2:衛星映画劇場では、老いをテーマとする四作品が放映される。 老境を迎えつつある者にとっては心構えを知るために、老境がまだ遠い者にとってはいつか行く道であることを知るために、見ておきたい映画だろうと思う。


1月14日(月) 午後9:05~10:43 『殯(もがり)の森』(2007年)
記憶が失われ、行動が常識とずれてしまう認知症。だが根幹にある感情は無くならない。当たり前のことが当たり前にできなくなった相手と心通わせることは出来るのだろうか。 亡き妻を思い続ける認知症の初老の男と施設で彼を介護する子を失った傷心の女が、迷い込んだ森の中でそれぞれの思いを静かに交錯させてゆく魂の物語。(カンヌ国際映画祭で審査員特別賞受賞)
【監督】河瀬直美
【出演】うだしげき,尾野真千子
1月15日(火) 午後9:01~10:55 『老親 ろうしん』 (2000年)
姑(しゅうとめ)の死後、夫の実家で家事を一切しない舅(しゅうと)の面倒を一人でみてきた成子は、家庭を顧みない夫と離婚。ようやく第二の人生を歩き出した彼女のもとに、なんと舅が押しかけてきて…。家族のあり方、介護される側、する側の思い、家庭における男女の役割など、老いた親を抱える中年世代が直面する様々な問題を取り上げたヒューマン・ドラマ。
【監督】槙坪夛鶴子
【出演】萬田久子、小林桂樹、草笛光子、米倉斉加年、榎木孝明、岡本綾
1月16日(水) 後9:00~10:47 『そうかもしれない』 (2005年)
長年連れ添ってきた妻に認知症の兆しが見え始めた。夫は、とまどいながらも妻の介護を始めることに。ところが、彼自身もがんと診断されてしまい…。作家、耕治人(コウ ハルト)が自身の妻との日々をつづった命終三部作、「天井から降る哀しい音」「どんなご縁で」「そうかもしれない」を映画化。老いた夫婦のありのままの姿を、あたたかく真摯(しんし)に描いていく。雪村いづみが、認知症になり変わっていく妻を体当たりで演じている。
【監督】保坂延彦
【出演】雪村いづみ、桂春團治、阿藤快、下條アトム、夏木陽介、烏丸せつこ
1月17日(木) 午後9:00~11:06 『わらびのこう 蕨野行』 (2003年)
江戸時代。ある貧しい農村には60歳になると「蕨野」と呼ばれる原野で暮らさなければならない風習があった。それは数年に一度必ず訪れる凶作を乗り切るための先人の教えだったが、蕨野に入る年になったレンは、自分を母のように慕う若い嫁ヌイの事が気がかりで・・・。老人と残った子ら、それぞれの思いを描く感動作。
【監督】恩地日出夫
【出演】市原悦子、清水美那、石橋蓮司、中原ひとみ、李麗仙
※以上、いずれもNHKオンライン:シネマ堂本舗より引用する。

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