3月17日 早朝に山口の宿を発った茫猿は広島に向かいました。 山口でも訪ねてみたいところは幾つもありますが、今回は広島の市電と宮島電鉄に乗車したかったのです。 日本に残る数少ない市電のなかでも、被爆を乗り越えて生き残った広島の市電に一度乗ってみたかったのです。 折しもサイトをリニューアルして、TOPにTram&LocalRailwayのページを設けたことでもありますから、広島市電に関わる記述を埋めたかったのです。
広島へは高校の修学旅行以来何度も訪れていますが、市電にまともに乗車した記憶はありませんし、市電の印象もほとんど残してはいません。 広島駅に降り立つと駅前広場に続く立派な市電ターミナルが整備されていました。 市電が市民の足としてきちんと機能している証なのだと思いました。
駅前の市電ターミナルです。
富山で大きな話題になったニューポートラム(Light Rail Transit、低床、低騒音)が、広島にも導入されていました。 この写真も駅前ターミナルで撮っています。
原爆ドームを背景に走る市電。
電停には次にやってくる市電が表示されています。 車輌は1957年製です。
厳島神社の鎮座する宮島へは、別個に宮島電鉄が運行されているのではなくて、広島駅前から始発する市電が、そのまま専用軌道に乗り入れて郊外線として運行されています。 郊外の住宅地を抜けて宮島へ近づくと窓の外に海を眺めながら走ります。 スタイリッシュな運転席は、ニューポートラムのものです。
『鄙からの発信』定番の広島の蓋です。意匠の由来は知りませんが、折り鶴でしょうか。
宮島では、神社には珍しい拝観料(昇殿初穂料)を納めなければならない厳島神社への参拝は、遠くより拝むに止めて、門前町で焼き牡蛎にビールの遅い昼食をいただきました。炭火でじっくりと焼かれた大ぶりの牡蛎は、ふっくらとしてとても旨く八個もいただきました。 ところで有名寺院の拝観料は普通のことですが、神社では一般的に参拝は無料で昇殿は有料なのですが、世界遺産になると境内に入るのも有料になるようです。 僅かな拝観料にヘソを曲げるのも大人げないことでしょうが、歩き疲れていたせいだったのでしょう。
宮島からの復路も往路と同じく、フェリーで広電宮島口駅に戻り宮島線で広島駅そして岡山までは新幹線、さらに瀬戸大橋線経由で高松へ向かいました。 その夜は次男と高松市御坊町の山ちゃんを久しぶりに訪れて瀬戸の地魚を楽しみました。 生憎くと山ちゃんの大将は病気治療中でお休みでしたが、若大将が調理するお味は前に変わらぬ美味しさでした。
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