落花生と銀杏

盛夏を思わせる暑い数日のあと、今日からは気温が下がり同時に秋の長雨が続くと予報は伝えている。採り入れ時期が近づいていると気にはなっていたが、祭典係の後始末《神社経費負担金の集金、祭典係会計の整理》に追われていて、手付かずのままになっていた畑仕事を雨の前に片付けた。

一つは、今年初めて栽培を試みた落花生の収穫である。月初めにキジバト(?)かカラス(?)が荒らしかけたから、ネットをかけていた落花生である。まだ青い株を引き抜くと、土中から蔓先に落花生をたわわに付けて抜き上がってくる。結構な収穫量なのである。

数年前、鄙里に高校の同期生が集まって秋刀魚パーテーを催した時、集まった中の一人が持ち込んでくれたのが「茹でた落花生」であった。乾煎りした殻付きピーナッツは御馴染みのものであったが、茹でたピーナッツは初めての味だった。いつかは鄙里でも栽培してみたいと考えてから数年が過ぎた。

というのは、落花生を栽培する同期生は、養老山脈沿いに揖斐川が形成した《沖積層》砂地の畑に栽培しているが、鄙里は洪積層の畑であり土質が異なるから栽培は無理ではと考え二の足を踏んでいたのである。それでも、茹で落花生の味が忘れがたく、この春に園芸店で落花生のタネを見つけて畑に播いたところ、芽吹いた苗は順調に生育してきたのである。

抜きあげた落花生を塩茹でにしたところ、とても良い味だったが、少しばかり硬いのが同期生の「ゆで落花生」とは違っていた。今ほどネットで検索してみたら茹で時間は四、五十分とある。茫猿の茹で時間は十五分ほどだったから、豆の硬さは茹で時間の差のようである。それとも家人曰く「落花生も無花果も鳥が啄ばみにやって来たら、食べごろなのよ!」なのか。

この項は旬の食材より引用》落花生(らっかせい)は面白い植物で、マメ科の蔓なし品種と同じように30cm前後の大きさに成長し、夏になると黄色い花を咲かせます。面白いのはここからで、普通の豆は花の付け根が膨らんできますが、落花生は子房柄と呼ばれる一本の蔓が花托の脇から伸びて地面にもぐっていきます。その先が膨らんで殻付きの実を実らせます。その様子から「落花生・・・花が地面に落ちるようにして実を付ける」と名付けられたようです。
《茫猿が収穫した落花生》しばらくは”茹で落花生”が楽しめそうである。炊き込みご飯にしても良いとあるから試してみるかと思っている。

二つ目は銀杏である。先月の半ばに落果したイチョウの実を拾い集めて、水中に浸けて置いたものを流水で掃除したのである。ゴム手袋をはめて、もみ洗いしながら果肉を洗い落として種を取り出したのである。

秋から冬にかけて、電子レンジで炒った銀杏を一つ一つ殻から取り出して、老妻と二人で口にするのが、鄙里晩秋の風物詩である。今年は”茹で落花生”と”銀杏”の日替わりメニューとなりそうである。
鄙里の畑では、まだまだ里芋も薩摩芋も大和芋も収穫されるのを待っている。それらを収穫した跡地には、ナバ菜やサヤエンドウの種を蒔くのである。自然の営みも季節の移ろいも人の都合など御構い無しに過ぎてゆくのである。

 

 

 

 

 

 

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