固評その後

 茫猿遠吠としては、久しぶりの投稿です。
眼の不調のせいもありますが、最近の鑑定評価を取り巻く状況についてもの申す心境にならなかったのが、ご無沙汰の一番大きな要因です。 都市圏では不動産の証券化に伴う鑑定評価の需要増に大きな関心があるようですが、地方圏では証券化はまだまだ先のことであるように認められます。


 地方圏の不動産が証券化対象と為り得ても、身近にオリジネーターもアレンジャーも見あたらず、エクイテイホルダーとてごく僅かな状態では、私のような鄙の鑑定士が、そのような業務に参画できる機会は極々稀なことでしょう。
 都市圏の鑑定士にとっても、その種の業務に参画できる機会は限られるのではないでしょうか。仮に参入機会が得られても、継続する情報開示に対応し得る組織力や、損害賠償責任に応じ得る財産的裏付けなどが鑑定評価能力に先んじて要求されるのではと考えます。
 更に、対象不動産のエンジニアリング・リポート対応能力、各種レートやポジション情報の収集能力が求められるものであり、小規模事務所にとっては、安易にこなせるものではないでしょう。 決して負け犬的に申し上げているのではなく、安易な取り組みは怪我の元という意味を申し上げているだけです。小規模事務所のネットワーク化が増々求められているのでしょう。
 さて、話し変わって、表題の固評鑑定評価についてですが、先般公開した新しいスキーム案に則っての体制固めは難航しています。激変期であればこそ、容易に実現するものでは無かろうと予想していましたが、予想以上に難航と云いますか、渋滞しています。契約の態様も色々な形態が現れてくるように思います。
 そんな折から、本日の日経夕刊に総務省が全国434万地点の「固定資産税評価額をネットで公開する」という記事が掲載されました。公開時期は2003年度とのことですが、現実は予想を超えて先へ先へと進んでゆくようです。この分では不動産取引に際しての契約額や賃貸契約額の開示もそう遠い将来ではないかもしれません。
 固評標準宅地の鑑定評価に際して、数値比準表調書や位置図調書に加えて、標準宅地のデジタルスチール写真や位置図・地形図等のイメージデータと所在地や道路・都計その他のテキストデータを一括してファイル化して納品成果物にしようと考えていましたが、現実が追い越して行きそうです。
 次回2006年評価替えでは、地図システムを利用した標準宅地のファイルや、数値比準表の添付などは当たり前を通り越して、必須事項になるのではなかろうかと予測します。
 溢れる情報のなかに溺れかねない不安があります。そして溢れるほどの情報に埋もれながら、肝心な情報に枯渇する畏れも気懸かりです。北海道会に習って、収益データや建築データ収集をアウトソーシング化して、収益・賃貸資料の充実化を図りたいと考えていましたが、固評評価替えの波に飲み込まれてしまいそうです。
 なんだかんだと云いながらも、アナログの尻尾を色濃く残した鑑定士(勿論、茫猿のことですが)は、舞台から消え去る時期が近いのかもしれません。
「追記」
 北海道会が現実に存在するテナントビルなどを対象として、賃貸条件については調査コンサルタントに賃貸事例調査を委託し、建築費等については建築コンサルタントに設計見積依頼を行って、収益データを完成されたと伺ったときは、眼から鱗が落ちた思いがしました。 餅は餅屋と云うことであり、都心ビルの賃貸データなど困難な調査は専門家に委ねた方が的確且つ迅速に目的が実現すると云うことなのです。
北海道会WEBサイトのURLは下記です。
http://www.harea.or.jp/regular/
harea.or.jp は北海道会のドメインの様です。
最近誕生したWebSiteのようですが、美しいサイトです。
Hokkaido Association of Real Estate Appraiisers
声明文を出しっぱなしの岐阜会のサイトも何とかしなくちゃ。!!!

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