スト騒ぎのプロ野球

【只管打座・・スト騒ぎのプロ野球・・04.09.12】
 プロ野球がストライキ騒動で騒がしい。
スワローズの古田選手が連日、スーツ姿で新聞に登場している。
野球選手がスーツで紙面に登場するなんて、オフシーズンだけだと思っていたら、シーズン終了間際にも登場するのだ。考えてみれば、プロ野球の終焉に近いからユニフォームよりも背広が活躍するのだろうか。
 ところで、Y紙なんかは「高給取りのスター選手がストライキなんて、世間の理解を得られない」という雰囲気の記事や論調が多い。他紙もそういった論調と全く無縁ではない。Y紙、S紙、T紙がスト反対的論調を張るのは、傘下球団企業の存在を考えれば理解できないこともないけど。
 でも、よくよく考えてみよう。確かにスワローズの古田選手やドラゴンズの立浪選手なんかは高級取りであるし、現役引退もそう遠くはない。引退後の生活設計にも困るわけではないだろう。では、そんな彼等が何故にストライキに走るのであろうか?
 プロ野球界には、レギュラー(一軍)と認められる選手が約25人、マイナー(二軍)とみなされる選手が約30人、他にバッティングピッチャーや練習補助要員、スカウト、コーチ、球団職員などが多分数十人在籍しているのだろう。
チームが合併しようが解散しようが困らない、いわゆる一流選手は、十人か十五人位のものだろう。その彼等にしても足元を見られて参加報酬のダウンは避けようがないであろう。
 合併するブルーウエイブとバファローズで引く手数多(アマタ)なのは、柔らちゃんの亭主である谷選手、開幕十連勝(確か十連勝?)した岩隈投手くらいのものだろう。今様ブンブン丸の中村紀洋選手でも、報酬ダウンは避けられないだろう。
 プロ野球を志したばかりの若手選手も採用口はあるだろう。悲惨なのは半レギュラーの二十代後半、三十そこそこの選手達だ。多分、採用口はなかろう。
もっと悲惨なのは、コーチ、スカウトそして職員だろう。親会社に戻れる人はいいけど、球団プロパー職員は路頭に迷うこととなる。
 世間全般でリストラの風が吹き荒れているのだから、プロ野球界もやむを得ないと云ってしまえば、それまでだが。その人達の処遇のことも含めてストライキを打つのであれば。労働組合としては当然のことであろう。
唯々諾々とリストラを認めるのであれば、何のための労組かと云うこととなる。
 ところで、何故、既存球団はライブドアやシダックスなどの新規参入を認めたがらないのであろうか。閉ざされた十二球団体制を守ろうとするのであろうか。近鉄など買い手が出ているのであるから、さっさと売ればいいのにと思う。
 答えはこんな処にあるのではなかろうか。
・球団経理は何処も公開されていない。
・西武などは親会社も経理非公開である。
・先日のジャイアンツ栄養費騒ぎでも見られたように、裏金は公然の秘密。
・親会社が赤字なのは近鉄くらい。
・他の球団は市民球団広島カープを除くと、多額の宣伝費を投入している。
・あのダイエーで二十億とか、オリックスも黒字額は大きいし読売だって?
・親会社の利益が宣伝費として子会社球団にいった後は?
・全てが裏金ではないしにしても、少なからぬ不透明処理がありそうだ。
・税務処理が問題だが、使途不明金処理や慣行的処理はなかろうか。
・国税局も怖い存在だが、マスコミも敵にはしたくない。
・新聞社は第四の権力とも云う。読売、産経、中日の存在は無視できない。
・プロ野球オーナーの地位は、あの年代では魅力が大きいようである。
 もういいでしょう。つまり、球団経営は赤字だとかなんだとか云っているが、親会社が黒字であれば、プロ野球チームを持つ意味は結構大きいのでなかろうか。そう考えると、やたらと透明経理や企業名を付けない市民球団を標榜する新規参入者を認めたくない気持ちはよく判る。いまのまま、互いの事情を承知している村仲間でナムナムやっていたいのは人情だろう。
 本当に赤字困窮ならば、バファローズをライブドアに売却するようみんなで奨めるだろうよ。だって三十億の参加加盟料を11チームで分配すれば、二億七千万円もの泡銭が入ってくるし、何かと新参者を虐められるし、新規参入プラスイメージの記事も増えるだろうし。でもそうはさせない。
 村のしきたりを無視しそうな輩はギルドに入れないのだ。
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・
※記事掲載後、労使交渉は継続協議でまとまり、今週末のストライキは回避されたようです。(04.09.10 pm18:30)
 読売巨人軍とか、阪神タイガースというチーム名は嫌いです。
あのNHKでも、実況中継で中日とか日ハムとかを連呼しているのは不思議です。巨人(軍)という呼称は最も嫌いです。
 伝統ある巨人軍などと宣うが、
暫く前は、瓦版屋だし、他のチームだって電車屋にハム屋、リース屋、ガム屋それに乳酸菌飲料屋、主婦の店、魚屋なんてもんだ。
伝統ある藤原摂関家という訳でも、足利将軍家という程でもない。
 ヒョットシタラ、今をときめく、生命の扉(livedoor)が下克上に見えて怖いのだろうか。
ところで、ライブドアの社名の意味がよく判らない。
多分、ポータルサイト(玄関サイト)を運営する会社だから、命ある生き生きとした玄関扉なんという意味があるのだろうか。
「生命の扉」なんて佳い名じゃないですか。

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