十分で土地価格算出

【茫猿遠吠・・十分で土地価格算出・・04.12.17】
 登場するのが遅すぎたくらいのサービスが開始された。
(株)東京カンテイでは、取引事例が乏しい地域であろうと更地価格が最大10分で試算、帳票プリントするシステムサービスを開始した。
 オンラインで事例を選択し、比準価格を試算する有料サービスである。会員制のサービスで、調査1件当たり3150円とのことである。
 デモ画面から詳細はうかがい知れないところもあるが、デモ画面とQ&Aから推定すれば、入力データ量は地価公示要覧データよりは多い感じである。
調査地について、少なくとも公示データ程度を入力すれば、事例を検索して比準価格を三件試算してくれるし、採用事例も地図上で表示してくれるようだ。
「道路幅員」「駅距離」「容積率」について比準格差を自動計算し「住環境」要因については照会者が入力する格差データにより比準価格を試算するシステムのようだ。サンプル画面で見る限りでは、「相続税路線価対比率」及び公示価格規準結果対比率や先例価格対比率も表示されている。
 情報公開、オンラインネットワーク高速化という追い風に乗り、独自の事例収集システムや事例選択システムと価格比準システムを駆使することにより実現した、格安評価システムと云えるのだろう。
 幸いと云ってよいのかどうか判断に苦しむところであるが、当初のサービス提供エリアは1都1府5県である。いずれ業として成り立つ地域にはサービス提供が拡大されてゆくであろう。
『更地1件評価料税込:3,150円時代』の到来である。
 都市圏のマンション情報では以前からマンモスである東京カンテイが、土地取引事例や土地比準価格でもマンモスへの階段を昇り始めたということであろうか。この廉価サービスに対抗して、大量廉価評価を行ってゆくのは大変だろうなと、他人事ながら同情させられる。
(株)東京カンテイ
http://www.kantei.ne.jp/binfo/tochihyoka/toti_kaisetu.htm
『同社サイトより引用』
 東京カンテイ「土地査定システム」「土地評価システム」には、住宅地の価格算出に必要な情報、つまり「取引事例」「売事例」「公示・基準地」「相続税路線価」などが、全てパッケージングされています。
 実際の作業はシステムにしたがって条件や事例などを選択していくだけ。
事例は全て同一条件に補正してありますので、面倒な計算は一切必要ありません。作業は10分程度で終了し、帳票をプリントアウトすればそのまま管理台帳としても使用できます。土地査定および評価作業の大幅スピードアップと精度向上をお約束します。
≪サービス対象地域は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、静岡県、大阪府 の各全域、および兵庫県12市2町です。≫
『同じく、同社サイトより引用』
Q.倍率地域(路線価のない地域)の地域格差の求め方は
 倍率地域では、対象地の周辺地域と採用事例などの周辺地域との格差を直接比較することになります。
地域格差は「道路幅員」「駅距離」「容積率」「住環境」を比較して求めますが、「住環境」以外は自動計算致します。「住環境」につきましては比較の参考として 「事例拡大図」をご使用下さい。
なお、「駅距離」は事例および公示・基準地いずれもデータ通りに入力しておりますが、修正が必要な場合は格差率を上書き修正することが可能です。
Q.対象地が南道路に面していて日照が大変良好です。「土地の詳細入力」 画面で、環境条件の“日照・通風”を「やや優る」にしても良いですか?
 通常その必要はありません。画地条件の“接道・方位”で、南を選択すればプラス要因として日照が含まれるとお考え下さい。
“日照・通風”で「やや優る」を選択する例:対象地が公園などに接していて、対象地の前面道路沿い(同一路線価地域内)の標準的な画地と比較しても日照がやや優る場合。

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