さる02/20に名古屋商工会議所において「ヒートアップした名古屋不動産投資マーケットの行方」と題するシンポジウムがありました。多くの興味深い指摘がありましたが、その内より幾つかを紹介します。
シンポジウムに先立っては、巻島一郎氏:(社)不動産証券化協会専務理事が「不動産ファイナンス革命~不動産証券化の3つのビジネスモデル」と題する基調講演がありました。【J-REIT View】
次いで、パネルディスカッション「ヒートアップした名古屋不動産投資マーケットの行方」です。
・コーディネーター:三輪勝年氏、不動産鑑定士
・パネリスト:寺崎友芳氏、日本政策投資銀行調査部調査役
・パネリスト:根岸正流氏、GEリアルエステート(株)名古屋支店長
・パネリスト:野村陽一氏、(株)リクルート
・パネリスト:松原孝文氏、不動産鑑定士
「ヒートアップする名古屋」
1.20006/01/01地価公示、全国年間上昇率ベスト10
名古屋市内地点が8地点(38.0%~28.6%)、東京2地点(30.5%~28.6%)
2.20006/07/01地価地価調査、全国年間上昇率ベスト10
名古屋市内地点が5地点(35.2%~30.1%)、その他5地点(33.0%~29.9%)
その他5地点とは京都市2地点、大阪市、東京都、福岡市各1地点です。
地価公示や地価調査の上昇率上位地点数からは名古屋が勢いの強さを示しています、これをJ-REITの面から眺めると異なった様相が見えます。
「J-REITの全体概要(07/01/01時点)」
・J-REIT40銘柄 資産規模 6.4兆円 物件数1,319件
・内、名古屋物件 1,790億円(シェア2.8%) 58物件(シェア4.4%)
地価公示や地価調査の上昇率ベストテンから見れば、もっと多くのシェアを占めていてもよさそうであるが、現実には東京が圧倒的であり、名古屋は大阪、神奈川に次いで僅かなシェアを占めるのみである。
当然といえば当然すぎる話であるが、名古屋の地価上昇とかヒートアップ現象というものは名古屋駅前及び栄地区の極く限られた地域におけるものであり東京のような裾野の広さや厚みが見られないと云うのが、各パネラーの共通意見だったように伺いました。
CAPレートもこの三年間で1.5%前後低落しており、市中金利の上昇傾向と併せて考えれば、今後の推移は慎重に見極めたいという意見も多数だったと伺いました。
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