昨日の記事でフリガナ検索について述べたが、当時のシステムは漢字入力がなく、名前は「カタカナ」のみの入力だったそうだ。だから今となっては漢字による検索はできないのだが、それでも様々な照合システムを構築することは可能だろう。
似たような話を比較的最近に地価公示関係で聞いたことがある。コンピュータのファイルシステムだかメインフレームだかの関係で、1レコード当たりのバイト数制限があり、漢字を使えばフィールド数が制約されるとか、入力データに略号を使用しなければならないという話である。それもこれも更新が先延ばしされているレガシーシステムのせいなのである。
ところで、不明年金番号問題では新たに1400万件の未入力データの存在が露見しているようだ。察するところ、システム管理について何の知識も計画性も学習意欲も無い人々が場当たり式にデータ統合を行ったようだ。
そこで、こんな記事がある。「歴代の厚生大臣のなかで、誰の責任が重いのかという話」である。自民党のなかでは自民党橋本内閣当時の菅直人厚生大臣の責任が重いという話もあるようだが、その実態はということである。
・基礎年金番号制度の導入を閣議で決定:管直人(さきがけ)
・基礎年金番号制度の導入を実施 :小泉純一郎(自民)
・市町村にあった年金被保険者名簿の保存・管理義務をなくす:坂口力(公明)
「クイズ・消えた年金、誰のせい?」きっこのブログ
「消えた年金、誰のせい?」;京さん党宣言
こういうブログ記事もある。
「消えた年金の責任は」:武蔵野市議 川名ゆうじの武蔵野blog
「基礎年金番号 厚生大臣」でGoogle検索した結果。
一連の報道のなかから見えてくるものがある。一つは巨大システムの危うさである。年金基礎番号制度など、全国統一システムの必要性や便利さが判らないわけではないが、全国一本の巨大システムの危うさはやはり拭いきれない。
多少の不便さや非効率性はしのんでも、年金基礎番号や住民台帳番号などは顔の見える地元の市区町村が管理することを原則とすべきであろう。
もう一つは、システム構築並びに更新時における正しい適切な計画立案の必要性である。旧名簿の破棄などは論外であるし、入力ミスを除くシステムや移管作業工程が考えられていなかったなども論外である。何よりも、現場では当初から囁かれていたであろうというか、とっくの昔にわかっていた話が社保庁解体の今まで付せられていたことの方が問題である。
「俺たちが死ぬのを待っているのか」という高齢者の叫びは、行方不明年金番号所有者だけの問題ではない。中国に遺棄された日本人幼児を残留孤児と言い換えたこと、いわゆる従軍慰安婦問題での強制連行を広義の意味だ狭義だと三百代言を繰り返す姿勢。全てに共通する無責任、責任転嫁、言い逃れ体質の表れに過ぎない。
上っ滑りの騒々しい議論に終始し、本質を見据えた地味だけれど着実な議論を展開しようとしない、与野党、政府、そしてマスコミ。
だから、ハニカミ王子の肉声を得ようとマスコミは「愚かな盗聴」をしかけるし、防衛省は自衛隊に反対する「市民運動を調べ監視」しようと企み実行するのである。
少しばかり背筋が寒くなる話をしてみようか!?
今の自衛隊の調査能力からすれば当然に行っているだろうし、別の観点から云えば行えなければ困るとも云える問題にこういうことがある。
「自衛隊、海外派兵、憲法9条、イラク、北朝鮮」などという検索語彙によりブログなどを巡回監視するのである。対象とするワードやフレーズの出現頻度でランク付けして国内外のブログやWeb Siteを監視するのである。それだけであれば、あり得ることと思うし、防諜行為の一環として考えることも可能である。しかし、ことはそれだけでは留まらないであろう。
その種のブログへのビジター・ログの調査や「お気に入り・ブックマーク」の調査もあり得ると考えておくべきだろう。グーグルからすれば当然のことだから、アメリカ国防省も日本防衛省も先刻承知の上だろう。SFの世界が今や現実の世界なのだと思う。グーグルやアマゾンや防衛省の冷たい眼が、周りの闇に潜んでいるのは寒い現実なのである。
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