夏至と梅雨

 今日あたりは夏至である。昨日は暑かった。一転して今日は梅雨らしい雨でムシムシする。現場業務が欠かせない鑑定士にとって、雨空はあまり歓迎しない。でもこの頃の茫猿は雨もまた楽しなのである。


 一つは晴耕雨読を気取れる状況にあるということだ。晴耕雨読と言えば聞こえが良いが、その実は雨降りにも現場に出なければならないほどの仕事がないということでもある。もう一つは、雨は雨なりの楽しみを見つけるようになったし、空梅雨がもたらす水不足の辛さに思いが寄せられるようになったと云うことでもある。
 昨夜、見るともなしに見ていたBS-2は「ひばり、チエミ、いづみ、三人よれば」という1964年の美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの黄金トリオが共演するラブ・コメディーを放映していた。それぞれがキャリア・ウーマンとして頑張っている三人の恋物語である。共演者は、宝田明、夏木陽介、高島忠夫、岡田真澄などである。
 ひばりさんも、チエミさんも今は亡い。いづみさんのみが健在である。リサイタルのときに、ひばりさんやチエミさんの歌が歌えるのが幸せですと語る雪村いづみさん(1937年生)の目頭が潤んでいるように見えた。
 昨日、六カ国協議のヒル米国代表が米軍横田基地から韓国の烏山空軍基地経由で平壌入りした。電撃訪問である。日本の頭越しの国交回復もしくは戦争状態終結などという話があり得るかもしれない。日本だけ蚊帳の外という悪夢の再来か。
 折しも、日本は当事者能力がない無責任社保庁、介護保険食い逃げ善意(グッドウイル)、カモや鶏の屑肉を混ぜた牛ミンチ希望(ミートホープ)事件などと、公と私の境目がグチャグチャになった銭ゲバ泥濘状態にある。現実そのものがヨシモト新喜劇状態であれば、我々は何を笑い、何に嗤い、何を泣けばよいのだろうか。

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