今日の美江寺公園のさくらである。サクラの花も櫻と記すか、桜と記すか、さくらと記すかによって趣が異なるのである。咲けば散るがさだめとは云いながら、既にちらほら風に舞い始めているのである。花に風、月に群雲なのである。
先日の長男のブログ・エントリーである。
本日はお日がらもよろしく、王子の飛鳥山まで花見としゃれこむ。お供は柿安の花見団子と桜餅。
花は見頃、春風は駘蕩。さりながら仰ぎ見る薄桃色の花びらに、過ぎる歳月を思うようになったのは、ほんの二、三年のこと。
また、春がやってきた。
数日前の次男のブログ・エントリーである。
全国的にも桜の開花が発表され始めましたが、島でも桜が咲きつつあります。色々と考える日々ではありますが、1日くらいそんなことは忘れて桜に見とれて過ごしたいものです。
そこで親爺はといえば、二階の女(2貝の女:櫻)なのである。いえいえ、親爺殿かて「ねがはくは花の下にて(西行法師)」、「桜の樹の下には(梶井基次郎)」、「桜の森の満開の下(坂口安吾)」、「朝日ににほふ山桜花(本居宣長)」が語れない訳ではない、ないが今は艶めいて二階の女なのである。
さて、本日の美江寺さくらである。
昨夜のNHK番組で後期高齢者医療保険の特集をしていたが、なかで興味在るというか趣深いコメントが二つあった。
「取り易いところから取るという姿勢が気に入らない。後期高齢者とは差別だ。」(年齢80歳、年金額参百数十万円)
「孫が四人いますが、若い者に負担をかけたくないし、負担を残したくないから、払ってゆこうと思います。」(年齢78歳、年金額夫婦で百数十万円)
どのようにでもとれるコメントであるが、並べてしまうと、前者が強欲爺に聞こえてしまうのである。前者が怒り心頭の顔でコメントし、後者が穏やかにコメントすれば尚更である。
NHKの編集姿勢に何かの意図が隠されていると云えば深読みであろうか、でも後期高齢者の医療保険料を年金から控除するという四月からの改正は、単純な消費税値上げよりはまだましな気がする。消費税の逆累進性はよく云われるところであるが、低所得者の高齢者医療保険料について適切な公費補助が用意されているとすればのことである。
問題は増え続ける高齢者医療費のその中味なのであろう。寝たきり高齢者を増やし、療養病床であれ介護病床であれ、検査漬け薬漬けにしているような実態が聞こえてくるけれど、未病老人の予防措置に手を尽くしてこそ豊かな老後と云えるのであろう。
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