讃:琵琶湖会議

滋賀県不動産鑑定士協会がとても意欲的な会議開催を予定している。
鑑定業界の現状と問題点を整理し、個々の論点について討議を行い、不動産鑑定士びわ湖宣言を発しようという会議企画である。 あまりにも盛り沢山であるから、一日の会議で消化できるのか不安にも思うが、事前の準備を積み重ねて斯界に問題提起を行おうとする姿勢は敬服に値する。 「びわ湖会議 7月20日(金) 大津市ピアザ淡海」

開催趣旨において実行委員会は、「大風呂敷を広げて様々な考え方や問題点を並べてみよう」と言っているのである。 その言や好し、姿勢や佳しなのである。 『鄙からの発信』読者諸氏がこの会議に参加されることを勧めるのである。 会議場において必ず何かが得られると云うのではない。 勿論、何かが得られるであろうが、何よりもこの種の会議に問題意識を持って集う仲間に知己を得ることが大切だと思うからである。

「不動産鑑定士 びわ湖会議〈開催趣旨〉」(滋賀会サイトより全文引用)

今、鑑定業界に漂う閉塞感は、先行きが見えないことに起因していると思います。
鑑定業界や不動産鑑定士は従来の枠組みの上に胡坐をかいてきたため、この先どうしていくべきか、今何をすべきか明確になっていません。例えば地価公示や新スキームでは、各方面から尻をたたかれ後追いになっているように思います。 また、都会と地方との温度差というか仕事の性格の違いが顕わになってきており、話が噛み合わない部分が出てきています。

今回の不動産鑑定業将来ピジョンの三本柱を見てどうもしっくりこない印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。 不動産鑑定士が世の中から認められ、これからも生業を続けていけるよう、この先どうしていくべきか、今何をすべきかについて、自ら考え意見を出し、沢山の方の意見を聞き、論点を整理してみたい。大風呂敷広げて、様々な考え方や問題点を並べてみよう。直くにできることもあれば、長期的に対応していかなければならないこともあるでしょう。個人の努力でできること、協会としてみんなで協力しなければならないこと。公的評価のこと、一般鑑定のこと、隣接周辺業務のこと。成功体験があるなら知りたい。新しい分野があるなら研究したい。いろいろな観点から考え得ることを整理してみたら、この先何をすべきか、何がしたいかが見えてくるはずです。一人ひとりが先を見越して動き始めたら、開放感が生まれるはずです。

志ある鑑定士が意見を出し合い数多くの論点を整理すること。そのような場を、是非とも作りたいと思い、社団化10周年の節目、公益社団法人化記念として、びわ湖会議を設営したいと思います。  平成24年5月 びわ湖会議実行委員会(公益社団法人 滋賀県不動産鑑定士協会)

「不動産鑑定士びわ湖会議」 7月20日(金) ピアザ淡海にて
09:30  受付熊始
10:30  オープニンヴ:開催趣旨説明
「全体会議(1):鑑定業界の現状と問題点の整理(パネルディスカッション)」
・入札の横行と疑心暗鬼、分科会・士協会活動の瓦解
・エクスキューズ鑑定、スウロー鑑定、フリーライダー
・行政処分や逮捕劇にみる問題点とその本買
・新試験制度の功罪

12:30
「テーマ別グループ会議:ランチミーティングとワークシヨッブ」
(個別論点に関するグループ討議)
・不動産の鑑定評価とは何か、原点に立ち返る
・正常価格とは何か。再定義し共通認識を持つ
・社会的な枠組み再構築、制度推持の取組が必要ではないか
・地域精通性とは何か? 鑑定士ならだれがやっても答えは同じか
・鑑定評価業務の入札に対する対応策 鑑定評価は鑑定士の判断である。
・隣接周辺業務という考えがそもそも間違っている。

15:00
「全体会議(2):グループ討議の結果発表
「全体会譲(3):先進的取組例等の発表
・PREへの取組、時価評価への取組、
・士協会による鑑定評価書モニタリング等

17:40  全体会議(4)オーガナイザーによる総括講演
18:10  エンデイング:不動産鑑定士びわ湖宣言
19:00  懇親会 琵琶湖ホテル

※会議参加申し込みは滋賀会サイトから行えます。

関連の記事


カテゴリー: 不動産鑑定 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください