不可解な話

【茫猿遠吠・・不可解な話・・02.03.28】
 鈴木宗男氏問題や、辻元清美氏問題にこれ以上関わり合うのは、茫猿の趣
味ではないし、読者諸氏もTV・新聞をはじめとして食傷しているでしょう。
 続落が続く地価とその結果としての不良債権の増加という問題もあるし、
鑑定評価がらみでは市町村合併の行く先と H18固評鑑定評価という切実な問
題もある。
 でも、表層的な話は別として、深層的根源的な事柄については、今一度確
認しておく必要があろうと考えます。
 『鄙からの発信』02.03.25号で本田靖春と題して発信した記事の中で、本
田氏や内橋氏の受け売りではあるが、市民と国家(個人と組織)という観点か
ら次のような記述をしました。
『注釈の必要もないでしょう。集団への帰属意識のみが高すぎて、異端を排
除する傾向のみ強く、ひたすら同質性を求めるという変わらない日本人気質
を見事にあぶり出している文章です。』(茫猿)
『(中略) 個人の尊厳というもの、市民・住民にとって国家とは何か、ナン
デ有らねばならないかという問い掛けが置き去りにされる不幸を強く意識し
なければならないと考える』 (茫猿)
http://www.morishima.com/cgi-bin/np_boen/newspaper.cgi?action=view&code=1017081042
 これらの主旨と相似性を有する論考が、村上龍氏主宰のJMMに掲載され、
MMで送信されてきました。村上氏は次のように述べています。
以下はJMMバックナンバーからの引用です。全文は末尾記載のURLからお読み
下さい。
・・・・・・引用開始・・・・・・・・
 先週の鈴木宗男氏の、所属政党からの離党は、日本社会の特徴を露わにす
る興味深い問題だったと思います。
 鈴木宗男氏は、自民党議員としての資質を問われていたわけではありませ
ん。衆議院議員としての資質を問われていたのです。鈴木宗男氏が離党する
かしないか、それは自民党内部の問題で、わたしにとってはどうでもいいこ
とです。
組織や集団が個人を庇護する、しかもその組織や集団が巨大で有力なもの
であればあるほど頼りになる。個人は、所属する組織や集団をバックに発言
し、力を行使する。集団や組織に従わなければ排除され、従えば守られる。
そういった相互依存の社会でのみ、鈴木宗男氏のような人間は力を発揮する。
・・・・・・引用終了・・・・・・・・
※全文は、下記URLより過去記事検索「鈴木宗男」でヒットします。
該当記事は「金融経済の専門家たちに聞く メール編 Q:301 (13/13) 」
http://jmm.cogen.co.jp/jmmarchive/
 もう一件は、既に議員辞職した辻元氏についてですが、
「政治家のホコリと誇り-辻元清美辞職報道におもう-」と題して三上治氏
が次のように記述しています。
(以下、引用)
 俺はクリーンだと言える政治家はほとんどいないはずだし、そんなことを
誇りにしている政治家は無能な存在である。法に触れるか、どうかだけでな
く、道義的、倫理的な問題としていえばそれは限りがないはずだ。
 僕はどんな金の集め方も法に触れない限りいいと思う。そうして出来る限
りそれをオープンにしろという考えだ。問われれば説明ができればよいのだ。
※この記事は以下のURLから読めます。
http://www.zorro-me.com/2002-3/tuzimoto.htm
 どうにもこうにも、TVや新聞や週刊誌という、いわゆるマスコミは政局
的記事が多くて、本質にふれる論考が乏しいと思われてならない。同時に意
図するかしないかに関わらず、結果としては愚民化あるいは愚民視する方向
に邁進しているように思える。
 田中真紀子氏の外交手腕に問題があるのは素人目にもよく判るし、辻元氏
については政治家である以上、政治資金規正法を精読しておくべきであった
というのはイロハのイであろう。
 しかし、事件をそういった個々の問題に矮小化することにより、外務省の
官僚或いは官庁としての問題点や、政治と政治資金という問題がなおざりに
されてゆく危険性を危惧するのです。
 それら政局的現象は、いわば、目くらましだと思うのです。
小泉総理の問題点と危険性は大橋巨泉氏が何度も言っていることであるが、
総理は一連の問題が起きてから、記者のぶら下がり取材を受けて他人事のよ
うな発言はしても、記者会見を行って国民に所信を語るという行為を一度も
行っていないのではなかろうか。総理は行政府の長であると云うのは逃げ口
上であって、小泉総理は自民党の総裁でもあるのだから、官房長官任せにせ
ずに自ら所信を述べることが責任有る態度だと考えるし、何より彼の総理総
裁の地位は国民に語りかけることにより得たものではなかろうか。
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・・・・
 少しばかり危ない話が多いし、真贋玉石取り混ぜてということになるのだ
が、2チャンネルを覗かなくとも、「 http://www.google.co.jp/ 」あたり
から、話題の人々の名前で検索すると、ウーンという話にぶつかる。
マ、お暇が有ればと云うことですが。
・・・・・・・本章終わり・・・・・・・

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