猿も木から墜ちる・・N&Q

【茫猿遠吠・・NとQの誤り・・03.02.28】
 先号記事の末尾「蛇足」の項で、とんでもない誤記をしました。
イラクとイランを間違えました。IranとIraqの誤記です。NとQの入力間違い
ですが、大きな間違いであり、お詫びして訂正します。
弁解がましい話ですが、記事を入力し終えてしばらく時間をおき、推敲・校正
の上で発信しているのですが、それでもやるときはやるものです。
 別の意味からいえば、それくらいにイラクとイランについて馴染みが薄いと
も云えるのでしょう。
 米・英・露・仏など政治大国には、大国の論理があるのでしょう。
しかし、イラクやイランが何をしたという話は、30年前のベトナムでも云え
ることです。
 ベトナムのことはさておくとしても、オスマントルコ没落後に中東地域を植
民地として大国が分割統治した歴史的経緯、イラン革命に慌てた米国がイラク
を支援した経緯、アフガンでは親ソ連派に対抗して反政府組織を支援した米国
の介入(それがアルカイーダにつながった)等々の経緯を無視して、中東の現
況を語ることは許されないのでしょう。
 「アラビアのローレンス」の背景に何があったのか、そしてイスラエル建国
のいきさつを考えるまでもなく、現在の中東情勢は第二次大戦戦勝国の戦後処
理の結果が招いたものであり、冷戦体制がそれを助長したものと云えましょう。
 その経緯からすれば、敗戦国である独・伊・日も責任なしともいえないでし
ょうが。 ことの経緯・結果は大きく異なるものの、東北アジアの現況も、こ
の戦後処理および冷戦が大きな陰を落としているといってよいと思います。
 地政学などを持ち出さなくとも、四囲を海に囲まれた日本人が感じる国境と
か国家とかいうものへの意識と、砂漠に引かれた見えない線で国を異にする人
々の意識とは自ずと大きく異なるものがあるのでしょう。
 現場に立ってもいない者が、これ以上中東について語るのは止めます。
しかし、流れゆく目先の現象だけに目を奪われて、背景や歴史を思いやらない
思考停止だけは避けたいものと考えます。
・・・・・・いつもの蛇足です・・・・・・
 米軍特に海兵隊が強い訳について、こんな話があります。
米国は移民の国です。そこでマイノリテイである移民は軍隊に志願して実績を
挙げることにより、自己のアイデンティテイを確立するのだと云われます。
 第二次大戦当時に、米国への忠誠心を高めた日系部隊が強かったように、マ
イノリテイは身の証を立てるために、米国での存在感を高めるために、軍隊で
の働きが格好の手段であるという説があります。
 茫猿は戦争を好むこの国の人々(多くは高齢者)に対して、自分たちの子供
を、孫を、自衛隊に志願させてから好戦論を語ってほしいと思います。

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