珍しいことと云うよりも、初めてのことなのである。おかげさまで島フォト報告ができないという、嬉しい悲鳴をあげてます。何かと申さば、「このエントリー・その1」に「匿名氏」から鋭いというか、この種のブログ・コメントには場違いとも云えるほどのレベルの高い示唆を頂きました。そのコメントにお応えした「その2」に「てーて氏」から、またまたレベルが高く暖かいコメントを頂きました。と申しましても、「さすが高い知性」とまでヨイショされると照れますけれど。(匿名様、てーて様、有り難うございます。)
ところで話を進める上で、地価公示事例カードの実物をご存じない方のために、少しばかりの前説をさせて下さい。地価公示事例カードというのはA4二枚の用紙から構成されます。国交省への地価公示業務納品成果物としては、紙データとして前記二枚で構成される事例カードを、評価員が作成した事例数だけ納めます。数年前からはこの紙データに対応するテキストデータ(国交省が定める地価公示事例フォーマット:jirei10.txt )も納品するように改められています。
事例カード一枚目は、所在地、地目、地積、取引時点、取引価格をはじめ、間口・奥行、形状、最寄り駅までの距離や都市計画規制等の、調査された様々な属性データ(価格形成要因)が記載されます。これらは全てテキストデータとして保存できるものです。
これに対して事例カード二枚目は、所在地や地形を示す図面を添付した資料です。従来は該当部分を複写した地図と、同じく該当部分を複写した地形図を鋏で切り取り糊で貼り付けて作成していました。この実物は、07/10/05付・戦略と戦術:「Z-ワークスで作成した二枚目デジタルファイルを開く。ファイルはPDFに変換済みです。」にてご覧頂けます。A4用紙の上段が「事例の位置を表示する図面」を貼り付けし、下段には「事例地の地形を表示する図面」を貼り付けます。このイメージデータ貼り付け(まだまだ大半の現実は鋏と糊で作成し、極く一部では紙データをスキャニングデータしてレイアウトフォーマットに貼り付け:コピペ or カトペしています。
匿名氏もてーて氏もこの作業の先の先について有り難い示唆を示して頂いてます。
この問題に入る前に、二つほど説明ししておきます。てーて氏お尋ねの「Z-ワークス」ですが、「Epson:Document Storage 」、「Canon:imageWARE Document Manager」、「Ricoh:Ridoc Document System」以外です。
二枚目に貼り付けるイメージデータですが、A4用紙の上段が「事例の位置を表示する図面」、下段は「事例地の地形を表示する図面」です。この定義が結構重要なのですが、意外なことに専門家でも知らない場合があります。どういうことかと云いますと、上段、下段の図面は地図とも公図とも書いてありません。位置を表示する図面であり地形を表示する図面が求められているのです。
詰まるところ、上段に貼り付ける図面は、国土地理院発行地図、市区町村発行管内図、市販地図のいずれでもかまわないのです。とはいっても、地価公示分科会共同作業のなかで共同作成・利用する資料ですから自分のためだけでなく互いのために鮮明で判りやすい資料を貼り付けることがマナーです。(ここでも、One for All All for One です。)分科会で具体的に定義する場合もありますし、一般的にはいわゆる市町村管内図の内、1万分の1白図が使用されます。
下段に貼り付ける地形を表示する図面は、法務局備え付け、市町村税務課備え付けのいわゆる公図等や、実測図、仮換地図、時には手書き見取り図が考えられます。一般的にはいわゆる公図(1/1000、1/500)が使用されます。
「匿名氏」の示唆する、
・ブラウザからの個別入力
・TSVでの一括入力
・画像はweb or FTP
・出力は自動PDF作成と一括ダウンロード
「てーて氏」の示唆する、
もっと話を進めれば、その位置図を画像データとして保存する必要すらあるのか?
座標データだけで良いのではないか?とまで、いずれは発展していきそうに感じます。
Geocordingに関しては、精度の問題があるので、各人による手修正は必要になるでしょうが、
それ以外は、実際オープンシステムだけで十分構築できる内容です。
ともに同じ方向を示唆されていると思います。茫猿が二年前から提唱してきた戦略目標も其処にあります。位置図に関して「画像データを保存」することは今やナンセンスに近づきつつあり、御両所が示唆されるように座標データ保存が本筋であり、それを目標としたシステム構築でなければならないと考えています。地形図に関しては画像データの保存が当分は避けられないでしょう、でもこれさえもデジタイーザーを利用すれば今でも座標保存が可能です。勿論のこと、デジタイザー使用が好ましいか否かは別の問題として検討される必要はありますが。また画像データとしては事例地写真の保存も視野に入れておきたいと思いますから、保存画像データ全廃を考えなくとも良かろうと思っています。
それら実現への最大の障害は茫猿自身の説得能力、プレゼン能力の乏しさや無力さにあるのです。『鄙からの発信』の発信出力の乏しさにあるのです。 さて、やっと本題に入れそうですが、ここで書き込み時間が無くなりました。これから朝風呂に入って朝食です。続きはまた後ほどに書き込みます。朝食メニューは、瀬戸内土産のじゃこ天とままかり酢漬と葡萄です。
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