第285回理事会報告

台風15号が関東地方を直撃するさなかに開催されました第285回理事会の報告を記事にします。
報告は前号記事関連を中心に致します。 その他の件につきましては鑑定協会サイトに掲載される理事会並びに委員会報告を参照して下さい。


一、理事会運営に関わる質問について
質問にお応え頂き、「委員会等報告は手短に要点のみとし、質疑に多くの時間を割きたい。」との議長(会長)発言が会議冒頭にあり、以後その主旨に則した議事運営が行われました。 それでも一部には報告レポート朗読があったり、議長指名を待たない不規則発言なども一部に見られましたものの、概ね改善されたものと認められます。 さらに整然かつ粛然とした理事会・会議運営が行われるように期待し、同時に理事会の一員として見守ってゆきたいと考えます。
二、依頼者プレッシャー対策について
依頼者プレッシャー対策を主眼とする鑑定評価監視委員会規程は原案どおり承認されました。 筆者の質問に関わる担当者の答弁は、質問主旨とのすれ違いが多く並行線でした。 特に答弁のなかで「依頼者プレッシャーを鑑定協会へ通報することは、鑑定士の義務と考える。」という発言には違和感を拭いきれません。 規程その他の関連文書には「義務」という文言は見あたらず、答弁主旨は(鑑定士の倫理として)通報を義務と心得ると理解するべきであろうと考えますが、あくまでも鑑定士の倫理観に期待するという姿勢が、社会の理解を得られるか疑問と考えます。 なお、「義務」関連記述が存在するのであれば筆者の見落としです。
またいわゆるA鑑定結果とB鑑定結果とのあいだによく存在する開差はアローアンスとも考えられるという主旨の発言があり、アローアンスの存在は容認されるが、質問者が述べるところの「結論に至る過程における閾値の存在」には否定的な見解を述べられました。 この件についてはいずれ詳細を述べてみたいと考えます。 Rea Reviewについては、依頼者プレッシャー対策とは異なるものと考える主旨の答弁があり、同時に鑑定業者の守秘義務の観点からも否定的な見解を述べられました。
なお、依頼者プレッシャーの存在通報は(答弁者の意によれば通報義務)、当事者である鑑定士並びに鑑定業者のみならず、見た、聞いたという伝聞案件も含まれるものであり、将来に様々な問題を残すであろうと考えますが、この件もいずれのこととします。
三、新スキーム第一次改善案について
第一次改善案に関わる質問については、三次データ関連システム構築と現状に於ける五次データ関連システムとの混同が認められ、明確な答弁は得られず、後日の書面回答を求めることで質疑を打ち切りました。 台風が東京に近づき、在来線も新幹線も航空便も運行中止が続々と伝えられるなかではやむを得ないことと考えています。
慌ただしく会議が終了し会場の外へ出ますと、街頭は篠突く雨で歩道は靴が沈む水たまりでした。 タクシーも止められないなか、数名が会場周辺の飲食店に飛び込んで豪雨をやり過ごしました。 当面する様々な課題を肴にして三時間ちかくを過ごして表に出ると、雨は既に小降りになっていましたものの、鉄道は依然として運転中止のままであり新橋駅頭には帰宅困難者が溢れていました。 それならば、さらにもう一軒、今度は運転再開を待つための時間つぶしを終えたのが十一時過ぎでした。 二軒目はI氏のご案内でしたが、琉球ムードがただよう十名も入れない、まさにHideout・隠れ家的なお店でした。カラオケ無し、ホステス系無し、カクテル中心のお店で、場所は「かんべ土地・新橋ビル」直近で、店名はラテン系では男性の愛称によく使われるものです。
その時間帯でも新橋駅フォームには乗客が溢れており、山手線も京浜東北線も大幅な間引き運転状態で、足の置き場もないラッシュを四十年以上も久しぶりに味わいました。 常なら二十分余りで行ける常宿まで待ち時間も含めて二時間も要して、ベッドに辿り着いたら既に翌日のことでした。 翌日は関連関係先方面に背景取材を行ってから帰宅しましたが、それらについては憚りも多いので、いずれかのこととします。

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第285回理事会報告 への1件のフィードバック

  1. 福田勝法 のコメント:

    最悪のコンデションの中での理事会お疲れ様でした。翌日は、第7回の日韓鑑定評価協力会議が、韓国慶州で開催され、21日の理事会に参加された協会役員は、交通機関の乱れで、相当苦労して韓国に駆けつけられました。いつも、リアルタイムでのご報告本当に有り難うございます。鑑定協会の会員一人一人が、もっともっと、協会のことに関心を持って頂かないと、この先どうなるのか心配です。内部・外部の状況を考えると、足踏みしている時間は無いと思いますが。10月14日熊本でお待ちしております。

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