茫猿鉄道ジオラマ制作は、一応それなりの作業は終えた。レールやポイントの清拭(せいしき)や細部の作り込みなど、欲を云えばきりがないほどの作業があるが、細かい作業に疲れたし、春物植付けの畑仕事も待っているから、今回はこれで一応の区切りとする。
ジオラマの常識的に疑わしいところが幾つもあるけれど、限られたスペースに手持ちの資材のみで制作するものであるから、瑣末は無視である。
HOゲージは待避線付き複線周回路と外回り引込線の構成である。短いがトンネルも設けた。Nゲージは外回りが待避線付き周回路、内回りが高架線路付きループ線(8字周回路)である。孫たちが運転を楽しめるようにと考えたものである。右手外側がHOゲージ複線路、左がNゲージ複線と上段は内回りループ線の延長である。
ジオラマのうち、橋上駅の風景、そして給水塔のある風景。
ジオラマのうち、木造の小学校と火の見櫓の風景、そして銭湯のある風景である。
Nゲージ内回り線が山の中からループして街中駅に至る風景。孫たちが鄙里に訪れ来たり、どんな顔で遊ぶかどんな歓声を上げるかと想像すれば胸躍る気分である。小学二年生になる姉と幼稚園年少組の妹では、まだまだ目が離せない。勿論、楽しんでくれる季節は直ぐに過ぎ去るだろうし、「プラレール」と同じように、いずれ見向きもしなくなるだろうと覚悟している。
彼女たちの父親がかつてそうしたように、今度は娘に壊されるだろうとも覚悟している。上の写真のNゲージ線路に停車する電気機関車のパンタグラフが無惨に毟り取られているのは、40年前の父親の仕業である。ところがこの電機、今だに快調に走るのである。何かの機会にパンタを修復しなければと考えている。
孫娘たちはそんなに手荒な真似はしないだろうし、もう最後のジオラマ作りだから、壊れるのも好しと考えている。それでも天賞堂のSL二両だけは、今暫く保管庫の奥に仕舞っておくとする。
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