鑑定評価のデジタル化

 地価公示及び地価調査にパソコン作業が導入され、固定資産税標準宅地評価にもパソコンが必須な状況になって3年が経過しました。地価公示をはじめとする公的評価にパソコンを導入するということは、鑑定評価業務全般のデジタル化に他ならないと考えます。


 では何故、デジタル化なのでしょうか
理由の一つは、デジタル化は、大量データの迅速処理並びに正確なシミュレーションを支援できることから、高度な知識、豊富な経験、的確な判断力を的確に補助できることにあります。
二つめは、鑑定業界の外界の変化に対応する必要である。不動産業界、官公庁、民間依頼者、税務・法務等関連業界の急速なデジタル化に対応してゆく必要がある。ネットの世界に溢れる情報を取捨選択したり、相互にデータ交換を円滑に行うためには、外界のデジタル化に対応する必要があるのです。
三つめは、業務内容の変化に対応する必要である。固定資産税標準宅地評価にみられる公的評価の拡大は、大量迅速処理を必要とするのみならず、正確なシュミレーションも要求されている。又、図化処理や情報公開も求められている。同時に、公的評価の拡大は、従来の鑑定評価業務を縮小させつつあり、新たな業務を開発する必要がある。それらの業容変化に対応するツールとしてデジタル化は必須だと考えます。
 さしあたって何をデジタル化するのか
岐阜県不動産鑑定士協会では、土地取引情報事業として、「土地取引状況詳細調査事業」及び「成約価格動向調査事業」並びに「公的評価格の地図管理システム事業」を行っている。これらの、一連の事業の目標は、土地取引情報をはじめとする不動産情報の収集・整理・分析のデジタル的一元化を図り会員の便宜向上に資すると同時に、不動産情報の共有化・高度化・多面的利用推進を図ろうとするものである。
 即ち、一連の事業推進のなかで、会員のPC利用は否応なく進み、PC利用の必然性に関して共通の意識基盤が形成されてきている。そのことが、次の事業展開に対する会員の理解と賛同が大きくなっていくのである。更に会員事務所間のWAN(ワイドエリアネットワーク)を構築しデータの共有化と交換の迅速化を実現している。各事業の詳細及びWANについては項を改めて掲載しているので、当該表題の頁を参照して下さい。
 鑑定評価のデジタル化とは、データの共有とより高度なシミュレーションの実現に他ならない。個人が用意できるデータ量には自ずと限界があるから、共同でデータ作成を行うことが時間的にも経費的にも有効である。そして、共同作業を行うためには統一されたフォーマットが必須条件となる。これは、地価公示のパソコン化において実証されたように、統一フォーマットでデータを作成するからこそ相互にデータ交換が可能になるのである。そして一次的には土地価格数値比準表を用いたシミュレーションを行って、均衡のとれた的確な評価を実現しようとするのである。
 アナログ的鑑定評価がその使命を終えたわけではありません。今でも単件評価や個々の依頼者に深く丁寧に応えてゆくためには、アナログ的思考がかかせません。デジタル的処理のとても及ぶところではありません。しかし、このような単件評価も個々の依頼者への対応も、デジタル処理された大量データのバックアップや高度なシミュレーションの裏付けがあれば、より一層、輝きを増すのです。

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