カミオカンデからシマヅまで

【只管打座・・カミオカンデからシマヅまで・・02.11.06】
(フリーエージェント)
 とうとうというか、やはりというか、ジャイアンツの松井秀喜外野手が、FA権
を行使してメジャーリーグを目指すようです。メジャーリーグへ日本の一流選手
の流出はもう止めようがないことのようです。
 メジャーリーグという言い方も不思議である。米大リーグなら理解できるが、
米リーグ=メジャーならば、日本のセ・パ両リーグは米大リーグのマイナーを自
認するのであろうか。
 野球でもう一つ不思議なのは、読売ジャイアンツである。選手も監督も巨人軍
という呼称を平気で使用する。戦前には金鯱軍などチーム名に軍を付したチーム
も存在したが、スポーツチームの名称に平気で「軍」を呼称する感覚が理解でき
ない。そういえば「巨人軍は永遠に不滅です。」とノタマワッタ方がおみえでし
た。巨人軍至上主義が日本プロ野球を潰すのでしょう。
(一兵卒)
 民主党の代表選挙という茶番劇がしばらく前に終わった。たまたま小泉総理の
劇的訪朝に遭遇したから、茶番劇が大きく取り上げられることが少なくて、民主
党にとっては不幸中の幸いであった。
 この茶番劇閉幕後の執行部選出過程で敗れた若手候補者の役員辞退の弁がとて
も気になりました。野田氏曰く「今後は一兵卒として党に尽くしたい。」
今更に「一兵卒」などという死語を持ち出す政治感覚のなさ、或いは己のアナク
ロさ加減に気付かない愚かさ。思えば、彼は軍隊経験も飢餓体験もない戦後育ち
の、モヤシッ子なのでしょう。
(文化の日)
 文化の日には毎年感じる違和感がある。
なにをもって、文化というのか。文化とはなんなのか。
今年もノーベル賞の後追いをする文化勲章とは何であろうか。
文化功労者から文化勲章受章者を選定するよりも、いっそのこと文化功労者は6
0歳以上として、永年の功績をたたえるものとし、文化勲章は50歳以下より受
賞者を選定して、文化的功績を発掘する賞としたらいかがであろうか。
 大江健三郎、湯川秀樹、朝永振一郎、川端康成、どの方々をみてもその功績・
事績は20代から40代にかけて成し遂げられている。ただ日本社会が若輩者に
功績を認めることをイサギヨシとしなかっただけである。
 モトイ、日本社会や世間が認めなかったのではない。
受賞者を選定する。官界・学会・文壇などという老人社会が、頑迷固陋であった
だけである。「後進恐るべし、老いては子に従え」という簡単なことを認めたが
らないだけである。
 文化の日にもっと違和感を感じるのは、例の「勲×等」というものである。
人の事績に1等から6等まで差を付ける。しかも政治家と官僚優先のランク付け
である。小中学校の校長を務め退職後に校長会か教育委員会勤めをすれば勲五~
勲六授賞が約束される。生涯平教員で終わった恩師は、叙勲とは無縁であった。
 官僚だって同じこと。税務署長勤めりゃ勲五、基幹署長勤めりゃ勲四、係長で
終われば何にも無し。おかしいじゃないか、高額退職金を得てさらに叙勲まで欲
張るなんて。そういえば、某業界団体でも、もう一期務めりゃ叙勲か褒章対象な
んて話が聞こえてきたことがある。
(ノーベル賞)
 かねてから噂されていたカミオカンデ関連研究者がノーベル賞を授賞したのは
予想の範囲内であったが、島津製作所研究者が授賞したのは突然であった。
でも、両者には多くの共通点がある。
 カミオカンデの研究施設が浜松ホトニクスというテレビの父「高柳健次郎」の
系譜を引く会社に支えられていたこと。島津製作所は京都に本拠をおく独立自尊
企業の草分け的存在であること。京セラやオムロンなどが割拠する京都、ホンダ
やスズキやヤマハが本拠をおく浜松という処にも意味があるようだ。
博士を沢山抱える錚々たる大企業、東芝でも日立でも豊田でも三菱でもなかった
と云うことでも快挙である。
(授賞記者会見)
 また、ノーベル賞授賞記者会見について、在米の作家「冷泉彰彦」氏が興味深
いレポートを表している。授賞記者会見の有りように、日米の企業や大学の姿勢
の違いがかいま見えるという内容です。
『レポートの部分引用』
 その全く同じ日に化学賞の受賞を受けて行われた、島津製作所での田中耕一氏
の記者会見は、TVで見る限りプリンストンとはずいぶんとおもむきが違いまし
た。ただただ受賞という事実に驚く田中氏、そして個人であることよりも会社と
いう運命共同体の一員として、考えられない栄誉が個人名で降ってきたことへ狼
狽するばかりの田中氏、その狼狽をまるで計算したかのように追いかけるメディ
ア、何の準備もないままに平気で取材をさせる会社・・・全く別の世界と言って
良いでしょう。(全文は、下記URLから読めますが、まだMLバックナンバーとして
掲載されていません。現在の掲示は60回までであり、該当レポートは62回です。)
http://jmm.cogen.co.jp/jmmarchive/ 「from 911/USAレポート 冷泉彰彦」
(スーパーカミオカンデ)
 ところで、カミオカンデは岐阜県の最北端、吉城郡神岡町のさらに北部、富山
県境にほど近い山間の過疎地の地下千メートルにあります。旧神岡鉱山の廃鉱跡
地を再利用した最先端宇宙研究施設です。過疎地ですが、国道41号や高山線から
分岐する神岡鉄道・茂住駅に近く、距離を除けばアクセスは容易であり、平湯温
泉境や乗鞍岳にも近い場所です。観光を兼ねて一度お越し下さい。雄大とも壮大
ともみえる神岡鉱山をかいま見るのも興味深いものがあります。
※カミオカンデの公式サイト
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/index_j.html
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/doc/sk/index_j.html
※神岡町公式サイト
http://www.pref.gifu.jp/kamioka/
・・・・・・本日の蛇足・・・・・・・・・
 年寄り笑うな、いずれ行く道じゃ。
 若者くさすな、いつか来た道じゃ。
 島津といえば、その昔、島津の学童用顕微鏡は若き茫猿の手が届かない憧れだ
ったことも懐かしく思い出します。今はどうかとinetで訪ねてみたら、島津本社
から100%子会社の島津理化器械(株)へ教育用機材の製造販売は移管されていま
した。ちなみに生徒用生物顕微鏡は100×~900×で代価76,000でした。今なら手
が届くが、もう興味が薄い。でもこんな面白い実験器具が掲載されていました。
他にも色々有ります。理科に興味のある方は必見サイトです。
http://www.shimadzu-rika.co.jp/products/index.html
・簡易圧気発火器AH-E20 ¥6,200-
・くだもの電池 ¥16,000-
・電磁誘導でまわるモーターKA-50 \48,000-
・ビー玉スターリングエンジンHE-4 \68,000-
・フランクリンモータ実験器MFK-50 \23,000-
・ムーアのモータ実験器MMK-50 \40,000-

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