資格というもの&微量金属

【茫猿遠吠・・資格というもの&微量金属不足・・03.05.14】
 作家・村上龍氏の主宰する JMM [Japan Mail Media] については、このサイトで何度も取り上げてきましたから、メールマガジンを購読(無料)されている方も多かろうと存じますが、JMM最新号で面白い記事に出会いました。


 最新号の記事は資格取得についての記事です。全般にFP(フィナンシャルプランナー)中心の記事ですが、茫猿は鑑定士にも関わりがあることとして読みました。 小生の事務所にも、三次インターン生が在籍していますので、彼等に読んでもらおうと思っていますが、鑑定士を目指しておられる読者の皆様にもお知らせし、お読み頂きたいと思います。勿論、既に鑑定士の貴兄姉にも。
『JMM 最新号のテーマ・資格について』
 終身雇用の原則が崩れ、企業が個人を庇護する時代が終わりつつあるということで、「資格の取得」がブームになっているそうです。たとえば金融界で働こうとするとき、ファイナンシャルプランナーを始めとするさまざまな資格について、どう考えればいいのでしょうか。
『回答より抜粋』
「資格」には2つの意味があると思います。
「資格」その(1)。
 資格試験に合格することになどよって得られる、いわゆるライセンス。
「資格」その(2)。
 その職業に要求される技量、知識、経験、人間性、倫理観。
 FPに限らず様々な資格で、(1)を取得しても(2)が満たされないケースが多く見られます。薬害エイズ事件で被告となった医師は、(1)医師免許を持っていたにもかかわらず(2)の資格の有無が問われました。
(回答者 株式キャスター:渡辺タカコ)
 金融界で働く上で、或いは転職する上で、資格が単独でも決定的に有利に働くのは、弁護士、公認会計士、医師といった資格がなければ出来ない業務に関するかなり大型の資格だけと考えておくべきでしょう。
 付け加えると、業務の流行によっては、アクチュアリー(年金数理人)や不動産鑑定士といった資格が転職などに有利に働くことがありますが、この種の専門資格は流行らなくなると有効性が急速に減少します。
(回答者  山崎元:UFJ総合研究所 金融本部主任研究員)
JMMのTOPページへ
http://ryumurakami.jmm.co.jp/index.html
JMMの最新号記事へ
http://ryumurakami.jmm.co.jp/recent.html
『以上で、引用とURL紹介終わり』
 不動産鑑定士という資格は流行らなくなると有効性が急速に減少という記述は辛口の評価です。山崎氏の在籍地をみれば斯界の雰囲気はそういうものなんだろうかと思います。
 不動産鑑定が地価上昇の「もうしご」或いは「鬼っ子」であったとすれば、地価下落バブル崩壊の時代に有効性が減少というのは、なにやら肯定できる雰囲気です。もちろん、山崎氏が云うのは「転職に際しての有利不利」ということではありますが。
『微量金属不足現象』
 福岡で、またまた痛ましい事件が起きました。
通学途中の児童が、不審者にガソリンをかけられ火を点けられたという事件で
す。児童は大火傷を負ったものの幸いにも一命は無事のようです。
被疑者はその後に自宅に放火し自殺を図ったようです。
 先号でも述べましたが、あまりにも酷いというか、およそ考えられない事件の続発はいったい何を指し示しているのだろうと思います。神戸の「サカキバラ事件」から早や7年が経過し、加害者は成人となり近く仮釈放されるという記事を読んだ後に、福岡の放火殺人事件を知りますと、これらは単発の特異な事件などではない。滅び行く社会の、滅びの予兆或いは前兆なのではと思います。
 確か東京農大の小泉武夫教授だったと思いますが、こんな説を述べておられました。類説は農業作家の山下さんも書いておられたと記憶します。
 農業が衰退し、地力が落ちて化学肥料に頼ることにより、野菜に含まれる微量金属が著しく減少してしまった。また、ファーストフードやスナック全盛の風潮が野菜や小魚中心の伝統的食事を敬遠させ、この面からも微量金属摂取量が低下している。
 この微量金属摂取量低下が、人間の成長と安定に大きく影響を与え、キレヤスイとか、他者とのコミュニケーションがうまくとれないという現象を生み出している。
 茫猿は、この現象をさらに助長しているのが居住の問題だと考えます。幼児期から個室を与えて、チャンネル争いも居場所の譲り合いも無くし、家族との接触を少なくしてしまっている居住環境。 核家族化はとうの昔のこと、今や個家族化が進行している居住状況、一人暮らしでなくとも、個室・個食・個TV・個PCで事実上個家族化の現況。
 そういった、居住環境が社会の接点を無くし、家族の接点を無くし、一端、落ち込み始めたら、止め処が無い誰も止めてくれない構ってくれない、孤独と云うにはあまりにも寂寞とした状況が背景にあると思います。
 先日も申しましたが、最近の特異事件は決して特異な現象ではなく、我々もそういった事件を引き起こす因子を内在させていると考えます。 しかし、家庭や社会や微量金属接種や均衡のとれた食生活が、そういうオゾマシイ因子の出現を押さえているのだと思います。

関連の記事


カテゴリー: 茫猿の吠える日々 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください