日本のリベラル

サプライズ小泉劇場に始まり、そして終わった総選挙である。
この頃は少しばかり落ち着いた分析や評論が出るようになったものの、喪失感が癒されるものではない。特に小泉劇場の批評者であるべき第四の権力を自称するジャーナリズム(特にTVと新聞)が、結果として小泉劇場の出演者もしくは提灯持ちに甘んじた罪は大きいと考えている。
 何よりも総選挙をミーハー三文オペラに貶めてしまった罪は重い。
 にも関わらず、ジャーナリズムは相も変わらず政局がらみの話しか伝えない。
ニュースの本質や背景をえぐる話も伝えない。
よくよく考えてみれば当たり前のことである。今のジャーナリズムに独立不羈の気概を求めるのは木に登りて魚を求めるようなものであろう。
お台場、シオサイト、六本木ヒルズ、そして渋谷、あの近未来型ビル群の一画を占める新聞・TVが何よりも希求するのは体制維持であり自己保存と保身であろう。それ以外であると考えることが既に八百屋で魚を求めているのだ。


 茫猿も「岐阜睡狐伝(狐狸伝)」でも書こうかと考えた。何せ話題は豊富だ。
・野田聖子(民営化反対、将来総理候補)Vs佐藤ゆかり(落下傘くの一刺客)、
・野田聖子(不妊治療&事実婚)Vs佐藤ゆかり(不倫隠し騒動)、
・佐藤ゆかり(自民公認落下傘)Vs細江岐阜市長(来春改選期・握手拒否事件)、
・大野明(つや子参議院議員、民営化反対)Vs武藤嘉文(賛成):世襲の成否
・金子一義(過疎地:賛成)Vs藤井孝男(新興住宅地:反対):コスタリカ対決
・自民党県連が世襲代議士に踏ませた絵模様あれこれ
 選挙後の後講釈が多いとはいえ、祖父・父母・孫三代にまつわる怨念の話、
 地方議員が世襲代議士を絡め取る鞄と地盤と看板の虚実等々。
 今さらかもしれないが、後講釈ではない点に大きな意味があり、
 この先を読み解く上で、参考にしたいブログがある。
 朽ち堕ちたジャーナリズムに代わり得るものとしてブログを薦める。
 ブログ「世に倦む日日」である。(倦む:アグム又はウム)
 ブログの標題を、筆者自身が書いているとおり司馬遼太郎の「世に棲む日日」よりとっているように、「世に倦む日日」氏は司馬遼太郎ファンである。
それ以外に筆者の背景は判らないが、何らかのジャーナリズムに籍を置く人のようだし、複数執筆の可能性もある。今、人気のブログであるし、何より面白い。お奨めである。
 「世に倦む日日」氏が当初から、今日の結果を見通していたわけではないが、折々に的確な分析を示してくれている。賛否はそれぞれである。
自分の分析の補強にするも佳し、砥石にするも良しである。
 このブログのTrackback(トラックバック:リンクのようなもの)が面白い。
 まだまだ捨てたものではない日本のリベラルの、様々な広がりを味合わせてくれる。

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