士協会の情場

 昨日は某士協会視察団が来岐されました。視察目的は岐阜県士協会の新スキーム実施状況視察でございました。月末にも別の士協会の視察来岐が予定されています。別に某士協会などと匿名にする必要もないのですが、様々な事情もございますので、ここでは匿名とします。


 視察の目的は新スキームの実施全般に関しての質疑並びに意見交換、そして新スキームデータの利活用に関する視察でございます。和やかに意見交換が進み懇親会も含めて有意義な機会でございました。 このような交流の場を得るたびに常々考えさせられることがございます。
それは、お互いが互いの状況を知らなさすぎるということです。全国に47の都道府県士協会が存在し、様々な活動を行っているわけです。2000名を超える東京会から十数名の士協会まで規模も千差万別であると同時に活動内容も様々なものがあります。
 ところが、それぞれの士協会の活動内容について互いに情報交換する場があるようでいて、実は存在しないのです。日本鑑定協会では各単位会の事業内容を随時調査しているようですが、鑑定協会が必要とする事項に応じた調査であり各士協会の情報交換を目的としたものではありませんし、調査結果のフィードバックも定かではありません。
 例えば、新スキームに関してだけでも、
1.個人情報保護ガイドラインに関して実施している措置
2.ネットワーク構築状況やブロードバンド普及状況
3.取引事例カードの利活用状況
4.稼働するファイルシステム或いは企画中のシステム
 等々、様々な事柄について情報交換することが可能であるし、情報を共有することが必要であろうと考えます。
 こういった情報交換が積極的に行われない理由を、茫猿自身の自戒を含めて考えてみますと、一つには聞くことを潔しとしない雰囲気があるのではなかろうかと考えます。それよりも大きな理由は、「こんなことを今さら聞いても。」とか「こんなことは自明だから今さら話しても。」とい云った引っ込み思案的な態度があるのではなかろうかと思います。
 茫猿は情報のなかでも取引事例に関して、「私の不要な事例もA氏には必要であり、A氏の不要な事例が私にはとても重要である」と常々考えます。
だから情報の共有が必要なのです。どれだけ大量の情報が存在しても退蔵されていては何の意味もありません。常に利用可能な状態で管理され共有されていることが必須であろうと考えます。別の云い方をすれば「最も情を開く者、最も報われる」とも考えます。
 各士協会の情報交換の場、元岐阜県知事の梶原拓氏はこれを「情場」と名付けました。情報の市場とでもいう意味と理解します。
A士協会、B士協会・・・・N士協会と、岐阜会が過去に交流を積み重ねてきた全国の士協会と改めて「情場」を構築できればと思うのです。このささやかなブログなどがその「情場」構築の端緒となればいいなと思います。情場構築は参加する多くの士協会にとって様々な得るものがあろうと思います。でも何よりも岐阜会に得るものが多かろうと思うのです。
 それは直面する問題に限っても、新スキーム全国展開の賛同者を増やすことであり、利活用の為のシステム構築費用の軽減につながるものであり、多面的な意見を背景とすることによりシステムの効率化高機能化が図れるものであろうと考えます。まずは、読者の皆様のコメントや質問をお待ちしたいと考えるのです。

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