亥年初春を言祝ぎて

明けましておめでとうございます。2007年もブログ・鄙からの発信を宜しくお願いします。折々にお訪ね頂くだけでも有り難く嬉しゅうございますが、時にはコメントなどをお寄せ下さればさらに嬉しく存じます。


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昔は「正月や冥土の道の一里塚」などと嘯いた頃もございましたが、おのれの冥土の道が現実のものとして朧気ながらも見え隠れするようになりますと、そうそう斜に構えてばかりもいられなくなり、冥土への道もなかなか楽なものでもないと思うこの頃です。(右の絵は、東京国立博物館収蔵・岩藤熊萩野猪図屏風(部分)望月玉泉筆 明治時代・19世紀)
年賀状というものを久しく出しておりませんでした。それにはそれで理由があったのですが、今年は数年ぶりに賀状を用意しました。我が家の近くから100キロ北東方に望める木曽御嶽山の初冠雪の頃撮影した画像を背景にした賀状です。読者の皆様と不動産鑑定業界に幸い多い歳であれと祈念しつつお届け致します。

今はパブロ・カザルスを聞きながら、数年ぶりに出そうとする賀状の宛名を書いています。宛名の先に誰彼の顔を思い浮かべ、恙無しや(ツツガナシヤ)と思いつつ宛名を書いています。賀状の宛名書きのBGMにカザロスはとても相応しく、思い浮かべる誰彼の顔も穏やかに美しく蘇ってきます。改めて年末年始というケジメの時に、縁(ゆかり)のある人々のことを思い出す為にも賀状というモノのもつ意味を再認識しております。何よりもこのようなブログ賀状では届き先不明です。

暮れの朝日新聞コラム「補助線」にこんな文章がありました。我が意を得たりと思いますので引用します。 豊かさを実感するのは労働の現場で過ごす時間ではない、親しい人と過ごす時間の中にある。日本経済の豊かさを実感できるための五ヶ条を提案したい。
1.生産力より購買力を重視する。(鑑定評価も売り上げ至上主義やシェア指向から離れよう。)
2.中国と競争しない。(価格競争に巻き込まれ低賃金を強いられる。鑑定評価も報酬額競争から非報酬額競争へ向かおう。)
3.労働分配率を上げる。
4.国際企業より中小企業。(国内で雇用を増やすのは中小企業やサービス企業であり、輸出企業は多国籍化を指向し、国内ではリストラに向かう。グループ化系列化に邁進する鑑定評価も今一度地元を見つめ直す必要はなかろうか。)
5.円高を恐れない。(円高は日本人の購買力を高めるが、円安は輸出企業を利するだけである。)
※長男のブログ賀状である。「借問酒家何処有」というほども酒が強くはないのだが。(中国語で酒家は酒屋ではなく料理屋だったか?)
※次男のブログ賀状である。彼の賀状では猪もバイクでやって来る。心なしか右の牙が涙に見えてしまうのである。

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