秋祭りが終われば、穫り入れの季節です。 早い田圃ではこの週末くらいからコンバインが活躍を始めます。 農家といっても大半が兼業稲作農家で、米作からの剰余収入はひと月ふた月の農外収入にも満たない額ですが、それでも稔りの秋は皆が心満たされる季節です。
十年も前には40戸ほどの我が集落も新築分譲住宅が増えて、今や60戸を数えようとしています。 高齢化などの理由で農地を人手に委ねる農家も増えつつあって、非農家が過半数を超えるのは時間の問題となりつつあります。 祭りの営み方も集落自治のあり方も変わりつつある節目を、否応なく感じさせられる秋でもあります。 それでも、なにはともあれ、みのりの秋2009″です。
《 みのるほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな 》
聞き慣れた、暦などによく見かける諭しの句ですが、風水害や病虫害にさらされた挙げ句、穂先を頼りなく風に揺らしている白い穂を見たことがあればこそ、ずっしりと持ち重みがする稲穂は嬉しいものです。 稲の花の写真を掲載したのは九月はじめのこと、ひと月余でここまで成るのです。
こちらは秋の薫り、黄金の花を付ける金木犀です。 夜更けの静寂(しじま)のなか、星明かりのもとで利く香りは格別なものがあります。
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