夕刻、庭先で一輪だけの桜を見かけました。 八重枝垂れ一輪、夕闇にほの白く浮いていました。
話変わって、最近はロングレール全盛だから、余程のローカル線にでも行かないとジョイント音を聞くことができない。 レールの継ぎ目を車輪が渡ってゆく昔懐かしい「ガタン ゴトン」という音である。 我が茫猿鉄道ではこれを楽しむことができる。普通の姿勢で聞いても佳いが、音が平板である。 そこで、紙コップを用意して路盤に付けて聞けば、ガタンゴトンという音と車輪の擦過音とが混じって近づいてきて、そして遠ざかってゆく。 レールに耳を当てて遠くから来る電車の音を聞いていたら、大きな警笛を鳴らされて逃げ出した、遠い昔の夏の日の記憶を思い出した。
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