美濃町で蕎麦を頂こうと腹の虫を押さえながら、十六BK横の無料駐車場に車を停めてA.T氏に教えて頂いた「まる伍」へ向かったのですが、うだつの町案内所「番屋」の前に、手打ち蕎麦処という看板が見えます。
立派な商家を改造して、蕎麦屋を営んでいる様子だから、覗こうかと思いはしたのですが、先ずはA.T氏の紹介する店が先だと、その後に腹に余裕が有れば戻り道のことだしと、まる伍へ向かったのです。 まる伍では桜エビおろし二枚皿を頂いたのですが、自他共に許すメンクイ(麺喰い)の茫猿はザルの二枚や三枚は朝飯前です。 とは申しても、東京ザルなら五枚は軽いのですが、美濃ザルや飛騨ザルは二枚で腹八分、三枚ならば十分です。 (東京の某有名店なんかは、ざくっとさらうなら三箸でお終いですが、こちらのザルは優に東京ザル二枚はあります。)
そんな訳ですが、次の機会にするのが口惜しくて、将に口惜しくて「幸来家」さんも訪ねました。
まる伍は座敷でいただきますが、幸来家は店の叩き土間のテーブルで頂きます。写真でも見えますように小揚がり座敷もあります。 その分お手軽と云えるのかもしれません。 こちらのお店もこの夏前に開店したばかりという、ご主人のお話です。
いただいたのは、シンプルなザル蕎麦です。 二枚皿のあとで頂いたという点を割り引かなくても、十分に美味しい蕎麦でした。 蕎麦の薫り、艶、何より水切りがとても手際よい様子でした。 というのも、ザル蕎麦ですが皿盛りで供されます。 これは水切りに自信がないとできないことです。 水切りが甘ければ皿に水が溜まって、蕎麦がのびます。 水切りが過ぎていれば、蕎麦がぱさつきますから、この水切り加減はとても大切です。
幸来家も古い商家ですから階段タンスや神棚などが店内に見えます。 写真の彼女にも撮影をお願いしましたら快く受けて頂きました。 今日の茫猿は美人お二人を撮影できてとても幸せです。 《馬齢を重ねますと、娘のようなお嬢さんに、気軽に声がかけられるようになるのです。緑寿の歳得と云えましょうか?》
幸来家の彼女はご主人(60代?)の、お嬢さんなのか、店員さんなのかは聞き漏らしました。 このお店の凄いのは、蕎麦や店内の他にもあって、それはお店の奥のトイレ(敷地が広いし、奥にトイレが設けてあるから、結構な距離があります。)へ向かう途中に圧倒される五連の蔵です。 栄華を誇った往事がしのばれます。
そして、幸来家の外観です。築百数十年の豪壮な商家の構えです。 構えが豪壮だから入るのに躊躇するかもしれませんが、なかは普通の蕎麦専門店ですから気軽に訪ねてほしいものです。 うだつの町・美濃町再興の一翼を担っているこのお店の末永い隆盛を願うものです。
【そば処・幸来家】の案内ファイルを開く 拡大して保存し、案内地図もついていますから、印刷してご持参下さい。 幸来家サイト
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