デジタルカメラ その3

畏友M.H氏よりの寄稿、デジカメ・その2続編です。


【デジカメと鑑定評価の添付写真について】
 デジカメの利用によって、コンピュータで簡単に写真が印刷できます。一歩進んで、コンピュータでトリミングや露出補正等の画像処理も行うことができ、写真ナンバーや矢印・説明も画像上に加工し、一括して印刷することができます。
 不動産鑑定士として嬉しいことは、A-4やB-5サイズに1枚という大きい写真(2L・キャビネサイズ)も2メガピクセル・クラスのデジカメでは「見るに耐えられる」ことであり、迫力があり見栄えのよい添付資料が安価に作成できる点にあります。しかし、コンピュータで画像処理を行う以上、被写体である評価対象不動産についても、比較的簡単に加工が可能であるということに注意すべきと考えます。
 銀塩フィルムをプリントした通常の写真については、個人のプリントが一般的でないことや、個人の撮影物に対してプロ・ラポが「肖像写真」等以外に加工することはないという思い込みから、「加工や合成がされているのでは?」という疑問の目で見られることは殆どありません。
 しかし、デジカメで画像そのものに矢印や説明等の加筆がされるようになると、「画像そのものも弄っているのではないか?」という疑問を読者に持たれることが危惧されます。
 「添付のデジタル写真については、被写体に対する加工等の処理は一切行っていません」という主旨の宣誓文を付けられることを老婆心ながらお奨めします。実際、銀塩写真についても、フィルム・スキャナーを使用すればデジカメ同様にコンピュータ処理ができ、未舗装道路を舗装道路に変更し、邪魔な電柱を消去することぐらいは簡単にできます。
 しかも光沢紙に昇華型プリンターで印刷すれば、通常のプリントと見分けの付かない仕上がりになりますが、それだけの設備とコストを必要とします。
 しかし、ファイン紙に印刷する程度では手軽過ぎて、常に画像への加工・修正の疑いを持たれると思うのです。時にデジカメ写真をファイン紙で印刷しますが、小生の場合は印刷画像の上に印鑑や矢印を記入して、「事実」と加筆を区別します。
 デジカメは、(焦点距離)28 mm~38 mm程度のコンパクト・カメラを使用している人やスピード仕上げ・0円プリントを利用している場合には、お奨めです。さらに、別売り等の広角アダプターを付ければ24mm等になり、このホームページの所有者は「必須」と推薦しています。
 小生のデジカメはサードパーティ製品が発売されたかどうか未確認で購入していませんが、広角アダプターを付けて24 mm等になるのは魅力です。
 従来のコンパクト・カメラと(35mmフィルム)一眼レフの境界線が、「28mm以上か24 mm以下か」にあります。
 実際、建物を写す機会もあることからワーキング・スペースは道路幅員や壁面と敷地境界になり、画角の広いレンズが望遠より重宝するのではないでしょうか?
 一眼レフの普及型レンズが24mm~50 mmや24 mm~85mmのズーム・レンズでしょうから、デジカメに広角アダプターを付ければ、画角的には一眼レフに匹敵することになります。
 なお、巷でいう「パノラマ」仕上げは、画角そのものが広くなった訳ではありませんので、念のため。
 以上はデジカメに対する「一般的」な評価であり、マニアックな私めは一眼レフを多用しています。もっぱら愛用するのは17mm~35mmの広角レンズです。
 「写真はレンズ」の信念で、重い一眼レフで仕事をしています。最近、手ぶれ防止機能付きレンズということで、28 mm~135mmを購入し仕事に使ってみましたが、最短28mmでは写したい範囲が入らないストレスを感じました。
 17 mm~35 mmというのは強烈過ぎるかも知れませんが、22mmからのズームレンズ等を試す価値はあると思います。
デジカメは「見るに耐えられる」ようになっただけで、「見せられる写真」を撮ることは未だ難しい状況にあります。
 「写真は引き算」と言われますが、鑑定の現地写真は解像力に力点を置き、状況を克明に盛り込みたい。
 従って、コンサル等とは異なる撮り方、姿勢があって良いと考えています。
 レンズ交換可能なデジカメ本体が20万円を切ったら、直径20mmでなく70mmのレンズが使えるようになったら、デジカメが私の主要機器になるのかも知れません。
 もっとも、約1.25倍の望遠を期待してレンズ交換可能なAPSシステムのカメラを購入し、シャッター音が物足りない不満を抱えているのですが・・・
 ファインダーから見る空気の濃密なこと、被写体の内に漲る緊張感と充実感、そしてシャター音の快感と何かを切り取った手応え、アナログならではの純粋な撮影の楽しみ。
 「レンズはボケ味の美しさ」が命です。 だから、仕事に使うことは殆どないのに、一層重い望遠レンズも持ち歩くのです。 常時、車搭載ではありますが・
【以上、畏友M.H氏よりの寄稿です】

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