梅一輪ほどの

 一月も末になれば、晴れた朝には陽射しが暖かい。 庭に出てみれば、白梅の蕾はまだ膨らむ程度だが、紅梅は二分咲きくらいだろうか、枝の其処此処に咲き始めている。 三寒四温のこの頃だから、咲いては霜に見舞われて花がしおたれるという繰り返しのようである。
 梅を撮るには、まだ朝まだきだったから、少し足を伸ばして伊吹山を眺めに行ったら、顔を出した朝陽に山に掛かっている雲が薄紅色に輝いていた。 この時間(7:00頃)に家の北西方裏手にある道路に出たことなど無かったから、ついぞ気付かなかったが、多くの車が大垣方向に向かっていた。(茫猿は7:30過ぎに家を出て北東方、岐阜市方面に向かうのが日常で、北西方は反対方向になる。)


 梅一輪、一輪ほどの、暖かさ (服部嵐雪)
 
 足を伸ばして撮った伊吹にかかる朝焼け雲。
 
 岐阜へ向かう途中のカーラジオが若菜摘みの古歌を伝えていた。 雅な心優しい歌だから記しておく。 茫猿も今朝は「蕗の薹」を探してみたが、まだのようである。
  『 君がため 春の野に出でて 若菜摘む
            我が衣手に 雪は降りつつ  』(光孝天皇)
 昨夜、帰宅したら老母が嘆いていた。 昨年、一昨年と家の廻りの水路(小川)から土手を登ってくる「ヌートリア」に丹誠込めた野菜を荒らされていたから、この冬はその被害をくい止めようと畑の廻りに囲いやら網を、茫猿も手伝って張り巡らしたのだが、一昨日までは何の被害もなかったのに、一夜のうちに蕪が総て喰い散らされたと言うのである。
 せっかく設けた囲いや網だが敵もさるもの、囲いを回り込む道を見つけたものらしい。 岐阜県西濃地方でも関ヶ原や揖斐の山里では猿や猪の食害に悩まされていると聞くが、南の輪中地域に位置する我が鄙里ではヌートリアやジャンボタニシ(東南アジアから帰化したタニシ)、それにブラックバス、ブルーギルに悩まされている。

 ヌートリアは、南米原産の帰化動物、体長は50~70cm、体重は5~15kg、げっ歯目ヌートリア科の草食動物。1930年頃に軍用毛皮獣として輸入、飼育されるようになったが、戦後に需要が無くなり河川などに逃げ出して各地で繁殖し、水田や川沿いの畑などの農作物に被害を与えている。

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