INDEX・RES-1

 不動産INDEXについて、 Evalution Webの世界では著名な Curry de Tommy氏よりコメントを頂きました。筆者の御了承を得ましたので、要約して転載します。


 鎌倉には以前松竹の撮影所があり、その跡地を利用したテーマパーク,シネマワールドが、ちょっと前に業績不振でつぶれています。一方TDLは、「ディズニーランドに終わりはない。」と言いつつ常に新しい企画と設備投資で業績は好調です。長引く不況という同じ環境下で、両者の運命を分けたものは何だろうか?と考えました。 「社長、土地が余ってますから、事業やりましょう。」これでは自己都合のみ、真剣味も全く不足しています。
 INDEXの問題も全く同じで、何か資料が余ったので作ってみましたでは、利用者に対する配慮に欠けている、と考えます。不動産インデックスについては、まずコンセプトを練る必要があり、そのためには、以下の事項を明確にしないと作成のしようがないと考えます。
1.目的、何のためにINDEXを作成するのか?
  学術目的なのか?公共サービスなのか?投資支援のためか?
2.誰のためのものか?
  住宅購入希望者?不動産仲介業者?機関投資家?不動産鑑定士?
3.対象は?
  賃料?地価?建築費?投資採算性?、土地ならば商業地、住宅地、農地?
4.範囲は?
  日本全国、3大都市圏、特定の県又は市町村?
5.時間軸は?
  過去何年分?(或いは何四半期、何箇月?)
 茫猿氏の意図を推測して私なりに解釈すれば、「地価評価をする人にとって役立つ基本情報を、統一されたルールの元に全国レベルで整理する」ということになるか、と思います。
 何故コンピューターのOSソフトでWINDOWSが勝って、MACが負けたのか?
ネットワークの外部性という言葉があります。これはあるネットワークに加入することにより便益が得られ、加入者の母数が増えれば増える程利便性が大きくなり、ついには非加入者は不利となってデファクト・スタンダードが確立される、というものです。
 そういう意味で、もしもINDEXを作成しようとするのなら、利用者を増やして、デファクト・スタンダードをとる必要があります。(誰にも利用されないINDEXって、もう言葉としておかしいですね。「指標」になってないじゃないですか。)
 そのためには、そのINDEXがどのようなルールの下に作成されたのかを明確にして、それを公表する、ということが大事だと思います。でないと加入者(この場合は使ってくれる人)が増えないですから。
 あるインナーサークル内でINDEXを作成する場合、お互いに情報を提供し、そのINDEXの利便性を高めればいいことがある。  そして、お互い協力して利便性を高めないと損をする。 というプラスの連鎖ができれば、成功の可能性が高まると思います。 【BY Curry de Tommy・RES】

関連の記事


カテゴリー: 不動産鑑定 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください