ICT一里塚

 霞ヶ関筋の話に拠れば、新スキーム取引価格調査の来年度全国展開に向けての事業決定並びにH19年度予算要求が決定したそうであるが、具体的な詳細は不明である。
もちろん、現段階では概算要求段階であり、告示された自民党総裁選挙そして次期新内閣組閣における国交省新大臣の意向を踏まえた決定を見なければ確定的なことは何も言えない。国会で次年度予算が成立してはじめて新スキーム全国展開決定といえるのである。ちなみに今年度の新スキーム調査は、全国の政令指定都市に実施地域が拡大されている。


 この件に関して、「H19地価公示の実施について(H18.8.30付け分科会説明資料)」の13頁にはさりげないけれど興味深い記述がある。
2.幹事の負担軽減について (できることからH20公示に対応)
3)事務的負担軽減策
・提出書類の軽減 (ペーパーレス化)
・データ授受のオンライン化
 地価公示のペーパーレス化とオンライン化はまさに茫猿がかねてから提案してきたことであり、この両者の実現には安全なネットワークが必要なことは当然なことである。
H19公示は地価公示の業務説明書や仕様書にペーパーレス化やオンライン化が登場した最初の歳として記憶されるであろう。
 次年度、平成19年度においては新スキームの全国展開がほぼ確実視されると同時に、平成20年度地価公示(H19.08業務開始)においてはオンライン化が見込まれるのである。新スキーム拡大と士協会ネットワーク構築は車の両輪的な事業であり、両々相まってより高い効果を発揮するのである。
 全国士協会ネットワーク構築完了まで残された期間は約1年間と云える、一年もあるとはトテモ云えない。本格運用体制構築、テストラン、会員周知という手順を考えれば一年しかないのである。来年の五月連休明けには安全に確実に稼働していないと、H20公示には間に合わないことを思えば、事実上残された期間は6〜8ヶ月なのである。
H19年度は新スキームの全国展開の歳となる予感があり、
全国士協会ネットワーク構築の歳となる予感も無いわけではないし、
地価公示のオンライン化実現の歳となる予感さえもする。
実現すれば鑑定業界にとってICT一里塚の歳となるのであろうけれど、
全国展開の具体的内容には楽観を許さないものがある。

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